お隣は300万光年先 ひとりぼっちの銀河

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【2012年8月29日 NASA

ハッブル宇宙望遠鏡が、広大な宇宙の中で孤立している矮小銀河DDO 190の姿をとらえた。


DDO 190

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた矮小銀河DDO 190。クリックで拡大(提供:ESA/Hubble & NASA)

私たちの天の川銀河の周囲には、数々の小さな伴銀河が存在している。だが、周りに何もなく孤立している銀河も多い。りょうけん座の方向900万光年かなたにある小さな銀河「DDO 190」もそんな1つだ。

DDO 190は、比較的小規模で明確な構造を持たない「矮小不規則銀河」に分類される。その外縁部には高齢の赤い星が分布しており、中心付近には若い星が青く輝く。画像中央の少し下に見える青く明るい部分は恒星によって加熱された電離ガスの塊で、あちこちにこのような光が見られる。また、背景には様々な形状の遠方銀河も見えている。

DDO 190は、カナダの天文学者Sidney van der Bergh氏が1959年に初めて「DDO矮小銀河カタログ」に記録した天体だ。天の川銀河が属する「局部銀河群」からそれほど遠くないM94銀河群の一部と考えられている。

とはいえ、DDO 190から最も近い銀河DDO 187まででも300万光年以上ある。大マゼラン雲や小マゼラン雲など天の川銀河の近くにある多くの銀河はその5分の1以内の距離にあり、巨大渦巻銀河のアンドロメダ座大銀河も300万光年よりは近い。DDO 190は「孤独な一軒家」なのだ。

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