星座八十八夜 #19 ささげものをのせた祭壇「さいだん座」

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〈さいだん座〉は、〈ケンタウルス座〉が獲物である〈おおかみ座〉を神にささげる位置にあります。天の川を祭壇からのぼる煙に見立てたとも言われています。

【2023年9月1日 アストロアーツ

星座八十八夜

「スマホで楽しむ星空入門」より抜粋)

見どころ

〈さいだん座〉は、〈さそり座〉の尾の毒針の南側にある星座で、東京からはほとんど見えませんが、沖縄でなら夏の夜空で星座全体が見通せます。

3等星から4等星でできた星座で、とくに目印はありませんが、〈さそり座〉の毒針を見つけたらそこから下の地平線との間に、3等星が右向きの三角に並んでいるのが見つかります。このあたりが〈さいだん座〉です。

この星座から〈いて座〉のあたりに見える天の川が、最も濃く明るく見えるので、古代ギリシアではこれを祭壇で供物を燃やした煙に見立てたのだといわれています。しかし今では、逆方向に炎が上がるように星座絵が描かれています。

紀元前3世紀のギリシアの詩人アラトスは天文詩『ファイノメナ』の中でこの星座について触れています。また、中世から近世にかけては「香炉」と呼ばれた時期もありました。星座絵で祭壇から煙が上がっているように見えるのは、お香をたいた煙かもしれません。

さいだん座

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