太陽で大規模フレアが発生、強い太陽放射線を観測

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【2012年1月25日 NASA (1)(2)Physorg

日本時間23日昼すぎに太陽表面で発生したフレアが25日未明に地球の磁気圏に到達し、2003年以来という非常に強い太陽放射線が観測されている。北欧では通常よりも低緯度でオーロラが観測されているようだ。


ノルウェーで撮影されたオーロラ

1月24日にノルウェーのGrotfjordで撮影されたオーロラ。その5日前に発生した太陽フレアによるもの。クリックで拡大(提供:Bjørn Jørgensen)

SOHOがとらえたCME

23日に太陽観測衛星「SOHO」がとらえた太陽のコロナ質量放出(CME)。画像中の時刻は世界時(UT)。リリース元では動画も公開されている。クリックで拡大(提供:SOHO/ESA & NASA)

23日午後1時ごろ(日本時間)に太陽表面で観測されたM8.7レベルのフレアからのコロナ質量放出(CME)が25日未明ごろに地球の磁気圏に到達した。2003年10月以来の強い太陽放射線が観測されている。この2003年の磁気嵐を起こした太陽フレアは、小惑星探査機「はやぶさ」の太陽電池パネルの発電量低下を引き起こしたもので、その年に打ち上げられた「はやぶさ」にとって最初の災難と言えるものだった。

磁気嵐は人工衛星や短波長の電波通信に影響を与えることがあるが、人体に有害ではなく、また上空大気にプラズマ粒子がぶつかることで、極圏のオーロラのような美しい光景が見られることもある。光のカーテンは磁気嵐が強力であるほど低緯度にまで広がり、約10年前には北海道や長野でも観測された。今回も「日本でも低緯度オーロラが見えるのでは」と期待されたが、残念ながら見えなかったようだ。

画像1枚目は、19日ごろに発生したフレアが到達したことによるオーロラで、23日にノルウェーで撮影されたものだ。23日のフレアによるものも、今日未明のCME到達前にしてすでにアイルランドやイングランドなど、オーロラが珍しい地域で目撃されている。

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