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2025年3月発売予定

ステライメージ10

天体写真特化の画像処理ソフトウェア

ステライメージは、天体写真のために設計・開発された画像処理ソフトウェアです。天体写真特有の前処理やコンポジットから、階調・カラー調整、ノイズ低減など天体の美しさを引き出すために欠かせない機能を多数搭載しています。

最新バージョン「ステライメージ10」では基本的な画像処理機能を大幅に強化し、画像データに埋もれた微細な情報を最大限に引き出すことが可能になりました。また、新設計のユーザーインターフェースや画像処理のヒストリー機能により直感的で再現性のある画像処理体験を実現しています。

メイン画面

主な特長

強化された画像処理の新機能

淡い星雲を強力にストレッチ

新機能「ピンポイント・トーンカーブ調整」では、星雲の淡い部分や分子雲などの狙った階調領域を強力にストレッチできます。トーンカーブはすべて数値入力やスライダーで調整できるため、細やかな調整や強調の度合いも定量的に実施できます。

ピンポイント・トーンカーブ調整

より柔軟な勾配補正

「周辺減光/カブリ補正」を強化。光害カブリのような複雑な明るさの偏りを補正できるようになりました。従来より多くの点をサンプリングし、3次・4次の曲面で減光やカブリをモデル化します。

周辺減光/カブリ補正

前処理でノイズを識別・除去

月刊『星ナビ』の解説記事でもおなじみのアマチュア天文家、あぷらなーと氏(※)が考案した手法「コスミカット」「クールファイル補正」「ピクセルマッピング」を標準搭載。前処理時のダーク補正やコンポジットで画像を統計的に解析し、識別したノイズを除去します。

以下の画面はピクセルマッピング解析の例です。CMOSカメラの撮像素子には、いわゆる「不良ピクセル」が存在し、これはノイズとなります。通常これらはホットピクセルやクールピクセルとして特定され、除去が可能です。しかし、それだけでは除去ができない「酩酊ピクセル」と呼ばれる極端な値を行き来する不良ピクセルも存在します。新機能「ピクセルマッピング」では、ダークフレームの時系列解析を通じて正常なピクセルと不良ピクセルを識別し、不良ピクセルを補間することができます。

ピクセルマッピング(解析) (※)あぷらなーと氏:四国在住のアマチュア天文家。市街地にある自宅から星雲撮影をするため様々な工夫を凝らし、月刊「星ナビ」にも記事を執筆している。また、独自の数値解析を駆使して撮影画像のノイズ低減方法などを複数開発。今回、それらの機能がステライメージ10で搭載され、手軽に利用できるようになった。

その他の新機能

  • レベル調整におけるガンマの調整
  • 従来の最小・最大値のほかガンマ値も併せて調整できます。

    レベル調整(ガンマ調整)
  • 色相補正
  • 特定の色相を補正し、より簡単に本来の色を再現できます。

    色相補正
  • スマート補修
  • センサー上のホコリなど不要な部分を自然に塗りつぶして補修します。

    スマート補修
  • 輝度/カラーノイズ低減
  • エッジやディテールを保ちながら画像のざらつきをなめらかにし、背景の細かな色ムラを抑えることで、すっきりとノイズ感を低減します。

    輝度/カラーノイズ低減

直感的でスムーズな操作画面

操作ガイド/リボンバー

ステライメージ10には必要な機能を呼び出すボタンを備えた「操作ガイド」が組み込まれています。処理したい画像を準備してステライメージ10を開き、操作ガイドの手順に従って処理を進めるだけで迷わずに作品を仕上げることができます。

また天体画像処理に必要な多種多様な機能に「リボンバー」からアクセスできます。画面上部のタブに各機能が整理され、アイコンやボタンの視認性が向上したことで目的の処理を素早く実行することができます。

操作ガイドとリボンバー

画像処理フローをたどる「ヒストリー」機能

従来のステライメージでは、画像処理を試行錯誤するなかで手順を遡って処理をやり直すことができませんでした。ステライメージ10では画像処理の「ヒストリー」機能を搭載。それまでの画像処理フローを記録し、任意の時点に戻って特定の処理パラメータを変更することができます。

このヒストリー情報は、FITS形式ファイルのヘッダ情報に保存されます。これにより後日あらためて処理の履歴を確認したり、パラメータを編集し直して再調整することも可能です。

ヒストリー

機能変更のお知らせ

□2025/01/30
以前ご案内しておりました「ノンローカル平均ノイズ低減」は「輝度/カラーノイズ低減」に名称・機能を変更し、より高いノイズ低減効果を実現できるよう改良いたしました。

□2025/01/23
以前ご案内しておりました「星と背景を分離する機能」につきましては、開発上の理由により、今回のリリースでは提供を見送ることとなりました。
楽しみにしていただいた皆様には深くお詫び申し上げます。引き続き、より良い機能を目指して改良を重ねて参りますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

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2025年3月発売予定