2023年の暦要項発表、日本からは日食と月食が1回ずつ
【2022年2月1日 国立天文台】
国立天文台では、国際的に採用されている基準暦に基づいて、太陽・月・惑星の視位置など諸暦象事項を推算し、「暦書」として「暦象年表」を発行している。ここから主要な項目を抜粋したものが暦要項で、国立天文台で推算した翌年の暦(国民の祝日、日曜表、二十四節気および雑節、朔弦望、東京の日出入、日食・月食など)が掲載される。
暦要項は毎年2月の最初の官報で翌年分が発表されることになっており、今年も2月1日に「令和5(2023)年暦要項」が発表された。主な内容は以下のとおり。
令和5(2023)年の国民の祝日
| | 祝日 | | | 日付 | | | 祝日 | | | 日付 | | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| | 元日 | | | 1月 1日 | | | 海の日 | | | 7月17日 | | |
| | 成人の日 | | | 1月 9日 | | | 山の日 | | | 8月11日 | | |
| | 建国記念の日 | | | 2月11日 | | | 敬老の日 | | | 9月18日 | | |
| | 天皇誕生日 | | | 2月23日 | | | 秋分の日 | | | 9月23日 | | |
| | 春分の日 | | | 3月21日 | | | スポーツの日 | | | 10月 9日 | | |
| | 昭和の日 | | | 4月29日 | | | 文化の日 | | | 11月 3日 | | |
| | 憲法記念日 | | | 5月 3日 | | | 勤労感謝の日 | | | 11月23日 | | |
| | みどりの日 | | | 5月 4日 | | | ||||
| | こどもの日 | | | 5月 5日 | | |
- 1月2日は振替休日となる。また、上記のうち土曜日になるのは2月11日、4月29日、9月23日。
2023年の日食・月食など
2023年には、世界全体で日食が2回、月食(本影食)が1回起こる(以下で日時は日本時)。
日食
- 4月20日:金環皆既日食(東南アジア、オーストラリアなど)
中心食帯の東西の端では金環日食、その間の中心食帯では皆既日食となる。金環皆既日食が起こるのは2013年11月3日以来。
日本では南西諸島、九州南部、四国南部、近畿南部、伊豆半島~房総半島、小笠原諸島などで部分日食が見られる(13時30分~15時ごろ)。 - 10月15日:金環日食(北中米、ブラジルなど)
日本からは全く見えない。
月食
- 5月6日:半影月食(ヨーロッパ、アフリカ、ロシア、アジアなど)
日本でも全国でほぼ全過程が見られる(未明~明け方)。 - 10月29日:部分月食(ヨーロッパ、アフリカ、ロシア、アジアなど)
日本でも全国でほぼ全過程が見られる。
部分食の開始:4時35分/食の最大:5時14分/部分食の終了:5時53分(時刻はステラナビゲータによる)。
惑星食
- 日本からは3月24日の金星食(南西諸島~九州南部、21時ごろ)が見られる。
満月
- 2023年の13回の満月のうち、最も大きく見えるもの(望の瞬間に月の地心距離が最小となるもの)は8月31日の満月(30~31日の月)。また、最も小さく見える(地心距離が最大となる)のは2月6日の満月(5~6日の月)。
- 8月は2日と31日の2回、満月がある。
その他
以下で「旧暦」は「かつて用いられていた天保暦と同様の決め方による暦」と考えるものとする。
- 伝統的七夕:8月22日
二十四節気の一つ「処暑」(2023年は8月23日)の直前の新月の日(旧暦の七月一日。2023年は8月16日)を1日目として、7日目(旧暦七月七日)が伝統的七夕の日となる。 - 中秋の名月:9月29日
「秋分」(2023年は9月23日)の直前の新月の日(旧暦の八月一日。2023年は9月15日)を1日目として、15日目(旧暦八月十五日)が中秋の名月の日となる。2021年、2022年に続いて満月の日と一致している。また「後の月(旧暦九月十三日)」の日は10月27日。
関連記事
- 2024/02/01 2025年の暦要項発表、9月に皆既月食
- 2023/02/01 2024年の暦要項発表、12月に土星食
- 2021/02/02 2022年の暦要項発表、11月に月食中の天王星食
- 2020/02/03 2021年の暦要項発表、日本からは月食が2回
- 2019/02/01 2020年の暦要項発表、夏至の日に全国で日食
- 2018/02/01 2019年の暦要項発表、1月と12月に日本でも日食
- 2017/02/03 2018年の暦要項発表、1月31日深夜に全国で皆既月食
- 2016/02/01 国立天文台が2017年暦要項発表 8月8日未明に部分月食
- 2015/02/02 国立天文台が2016年暦要項発表 3月9日に部分日食
- 2014/02/03 国立天文台が2015年暦要項発表 4月4日に皆既月食
- 2013/02/04 国立天文台が2014年暦要項発表 10月8日に皆既月食
- 2012/02/01 2013年の祝日は? 国立天文台が暦要項発表
- 2011/02/01 2012年暦要項発表 金環日食など珍しい現象
- 2010/02/01 平成23(2011)年暦要項の発表
- 2009/02/02 平成22(2010)年暦要項の発表
- 2008/02/01 平成21(2009)年 暦要項の発表
- 2007/02/02 平成20(西暦2008)年の暦要項
- 2006/02/01 平成19(2007)年の暦要項
- 2005/02/01 平成18(2006)年の暦要項