焦点距離の長い光学系での撮影や長時間露出を行う場合、赤道儀の恒星時追尾だけで星を点像に写すのは難しくなります。そこで、星の動きを監視して細かくずれを補正しながら撮影するオートガイド撮影が必要となります。
オートガイド撮影を行うには、ガイド星を常時監視してずれを引き戻す信号を赤道儀に送る「オートガイダー」と呼ばれる専用カメラを撮影用カメラと同時に使いますが、ふつうオートガイダーの制御には専用のソフトが別途必要です。しかし、星図ソフトと撮影ソフト、さらにオートガイダーの制御ソフトを同時に動かし、ソフトと機器の接続を切り替えながら天体撮影を行うのはわずらわしいものです。
ステラショットには、ご要望の多かったオートガイダーを制御する機能も新たに搭載されました(※)ので、使うソフトはステラショットだけで、天体導入 / 導入補正 / オートガイド / 撮影のすべてをシームレスに行えます。
2016年8月現在、QHYCCD / Starlight Xpress / ToupTek の計6機種のオートガイダーに対応しています。
(最新の対応状況については製品仕様をご参照ください。)
の両方に対応しています。
オートガイドでは、ガイド星のずれを引き戻す信号(ガイドパルス)の秒数と引き戻せるピクセル数の関係を実測しておく「キャリブレーション」という作業があらかじめ必要です。
ステラショットではキャリブレーションの際にオートガイダーに写る星の配置を星表データと照合してオートガイダーの取付角度を自動検出しますので、オートガイダーが東西/南北に対して斜めに取り付けられていても問題なくオートガイドを行えます。星図ソフトが統合されているステラショットならではの便利な機能です。
ステラショットではオートガイダーの写野から最大10個の恒星を自動抽出してずれの量を計算します。1個のガイド星でオートガイドを行うよりもはるかに精度の高いガイディングが可能です。
ガイド星の位置変化や補正信号の発行状況をリアルタイムにグラフで表示。さらに撮影開始以降のオートガイダー写野の画像を常時スタック(合成)表示しますので、ガイドエラーによる星像の伸びがあればすぐにわかります。
スケジュール撮影やモザイク撮影で写野を移動するときにはオートガイダーも自動で一時停止/再開します。
ドイツ式赤道儀で鏡筒が子午線を越えて反転したときにはオートガイドの補正方向も自動で反転しますので、改めてキャリブレーションをやり直す必要はありません。
ステラショットで機器の接続から天体導入・導入補正を行い、オートガイド撮影を行う様子を紹介します。