Askarの大口径屈折望遠鏡「160APO」とアクセサリー5製品が新発売
【2025年4月23日 星ナビ編集部】
サイトロンジャパンは、Jiaxing Ruixing Optical Instrument社の天体望遠鏡ブランド「Askar」の新製品で、13.6kgと中型赤道儀にも搭載可能な大口径屈折望遠鏡「160APO鏡筒」と、「160APO用1×フラットナー」、「160APO用0.8×レデューサー」などのアクセサリー5製品を4月22日に発売した。なお、「160APO鏡筒」は受注生産となる。
AskarのED3枚アポクロマート屈折APOシリーズは、これまでの口径103mm、120mm、140mm、185mm、203mmに、今回の160mmが加わって、103mmから203mmまでほぼ2cmごとの鏡筒が揃ったことになり、予算や運用目的に応じた選択肢が用意された。
160APO 鏡筒(提供:サイトロンジャパン、以下同)
■「160APO 鏡筒」の特徴
- 大口径3枚玉ED屈折望遠鏡
-
- Askar 160APOは、口径160mm、焦点距離1120mm、3群3枚構成のレンズを搭載したEDアポクロマート屈折鏡筒。
- 3枚のレンズのうち真ん中の凸レンズにEDを使用することで色収差を良好に補正。肉眼での観測と写真撮影の両方で極めて高い性能を発揮する。
- 屈折望遠鏡は光路に遮蔽がないため、160mmの大口径レンズが生み出すコントラストの高いクリアな像を楽しめる。
- 鏡筒伸縮装置搭載で、高い収納性と軽量化を実現
-
- 伸縮式フードに加え、接眼部に伸縮装置が備わっており、機材に応じて伸ばすことで十分な光路長を確保できる。双眼装置のような長い光路長を必要とするアクセサリーの使用時には、伸縮装置を縮めることで長大な筒外焦点が得られる。
- 伸縮装置とフードを全て縮めた状態の最短全長は約883mm、全て伸ばした状態の全長は996mm。
- 鏡筒本体の重さは約11.4kg、鏡筒バンドとプレートを装備した重さは約13.6kg。耐荷重20kg前後の中型赤道儀にも余裕で搭載することが可能。
- 伸縮装置には工具を使わず簡単にロックの切り替えができるようにハンドル付き。
- 大型の3.5インチドローチューブを標準装備、伸縮装置を縮めた状態でも対物レンズからの光がケラれない設計。別売の 1×フラットナー、0.8×レデューサーの取り付けも可能な余裕のある設計。
- 充実した装備
-
- デュアルスピード・ラックアンドピニオンフォーカサーを搭載し、正確なピント合わせが可能。また、市販の各種電動フォーカサーの取り付けが可能なM4のネジ穴を装備。
- ドローチューブの後端には、なめらかに回転する360°視野回転装置を標準装備。
- ファインダー台座は左右に2つ装備。
- 鏡筒ハンドル部分には34mm幅のファインダーアリガタを取り付けられる溝を採用。
- 長さ400mmの幅広(75mm)ドブテイルバーが装着されており、容易にバランスを取ることができる。
- 運搬や保管に便利なキャスターつきハードケースを付属。
- ■「160APO 鏡筒」の主なスペックと価格
-
- 口径:160mm
- 焦点距離:1120mm
- 口径比:F7
- 光学系:3群3枚(うちEDレンズ1枚使用)
- 全長:約883mm(フード収納・伸縮装置非展開時)/ 約996mm(フード・伸縮装置展開時)
- フード外径:φ183mm
- 鏡筒外径:φ163mm
- 重さ:約13.6kg(バンド・プレート込み)
- 希望小売価格:オープン価格
- 予想市場価格:税込770,000円前後(※)
- 直営店「シュミット」価格:税込768,900円(受注生産)
※サイトロンジャパンによる予想価格であり、実売価格とは異なる。以下同。
■「160APO用1×フラットナー」の特徴と主なスペック、価格
- フルサイズ対応の撮影用補正レンズ
-
- Askar 160APO専用に設計された、35mmフルサイズ対応のフラットナーレンズ。像面湾曲を補正することでセンサーの端までシャープにピントが合った像を得ることが可能。
- M48×P0.75、M54×P0.75、M68×P1での接続に対応。フランジバックはM48アダプター後端(ネジ除く)から55mm 。
- 焦点距離:1,120mm(取付時)
- 口径比:F7(取付時)
- 光学系:3群3枚
- 重さ:約560g
- 希望小売価格:オープン価格
- 予想市場価格:税込66,000 円前後(※)
- 直営店「シュミット」価格:税込65,780円(取扱いは天体望遠鏡専門店およびサイトロンジャパン直営店のみ)
■「160APO用 0.8×レデューサー」の特長と主なスペック、価格
- フルサイズ対応の撮影用補正レンズ
-
- Askar 160APO専用に設計された、35mmフルサイズ対応のレデューサーレンズ。像面湾曲を補正し、焦点距離を0.8倍の 896mmF5.6に短縮する。より広い範囲を撮影でき、露出時間も短縮できる。
- M48×P0.75、M54×P0.75、M68×P1での接続に対応。フランジバックはM48アダプター後端(ネジ除く)から55mm。
- 焦点距離:896mm(取付時)
- 口径比:F5.6(取付時)
- 光学系:4群4枚
- 重さ:約1100g
- 希望小売価格:オープン価格
- 予想市場価格:税込88,000円前後(※)
- 直営店「シュミット」価格:税込87,780円(取扱いは天体望遠鏡専門店およびサイトロンジャパン直営店のみ)
- ■「52mmSD ガイドスコープ(ブラック/シルバー)」の特徴と主なスペック、価格
-
- SDレンズを使用し、色収差の発生を抑えた口径52mm2枚玉F4.8高性能ガイドスコープ。
- 従来よりも高いオートガイド精度が求められる、最新の高性能カメラと高性能鏡筒の組み合わせなどの場合に使用することで、ガイド精度の向上が期待できる。
- XY方向への微動機能がついており、メインの望遠鏡と視野中心を正確に合わせることが可能。
- スムーズな直進ヘリコイドを搭載し、正確かつスムーズなピント合わせができる。
- 焦点距離:249.6mm
- 口径:52mm
- 口径比:F4.8
- 光学系:2枚(うち1枚にSDレンズ使用)
- 重さ:約 740g
- フォーカサー:直進ヘリコイド
- 希望小売価格:オープン
- 予想市場価格:税込55,000円前後(※)
- 直営店「シュミット」価格:税込56,980円(取扱いは天体望遠鏡専門店およびサイトロンジャパン直営店のみ)
- ■ 50.8mm誘電体コート天頂ミラーの特商と主なスペック、価格
-
- 反射率99%、面精度1/8λの高性能誘電体コートミラーを搭載した50.8mm天頂ミラー。
- 1/8λの高い面精度と誘電体コートの高い反射率により、像質を変えずに光路の向きだけを変えることができる。
- 1.25″、2″アイピースの取り付けに対応。
- 標準的な50.8mm差し込みアダプターのほか、セレストロン製シュミットカセグレン鏡筒に直接取り付け可能なSCTアダプター(50.8mm×P1.0mm)を付属。
- ミラー:誘電体コートミラー(反射率 99%)
- 面精度:1/8λ
- 50.8mmダプター光路長:107mm(2″)/117mm(1.25″)
- SCT アダプター光路長:123mm(2″)/133mm(1.25″)
- 希望小売価格:オープン価格
- 予想市場価格:税込35,000円前後(※)
- 直営店「シュミット」価格:税込34,8700円(取扱いは天体望遠鏡専門店およびサイトロンジャパン直営店のみ)
- ■ 「フォーカルプレーンアジャスター」の特徴と主なスペック、価格
-
- カメラを取り付けたまま焦点面の傾き(スケアリング)を調整できる画期的なアダプター。
- 2つのリングを回すだけで、傾きの方向と傾きを±1°の範囲で調整できる。5分角(1/12°)ごとに目盛表示があり、スピーディーかつ定量的に調整が可能。
- 望遠鏡への取り付けはM54×0.75mm、光路長は18mm。多くのAskar/SHARPSTAR製望遠鏡や補正レンズのM54→M48カメラ取り付けアダプターのサイズと同じ(APO シリーズ、V、71F、50EDPH など)で、追加の延長筒やバックフォーカスの調整が不要。
- M54→M48変換リングも付属されており、様々な望遠鏡への取り付けが可能。
- カメラの取り付けはM48×P0.75mm。
- 調整範囲:±1°(無段階・5分角ごとに目盛あり)
- 望遠鏡側取付:M54×P0.75mm/M48×P0.75mm(アダプター使用)
- カメラ側取付:M48×P0.75mm
- 光路長:18mm
- 希望小売価格:オープン価格
- 予想市場価格:税込35,000円前後(※)
- 直営店「シュミット」価格:税込37,180円(取扱いは天体望遠鏡専門店およびサイトロンジャパン直営店のみ)
〈参照〉
〈関連リンク〉
関連記事
- 2025/04/22 高性能ペッツバールアストログラフ、Askar「SQA70 鏡筒」新発売
- 2025/04/22 撮像&電視観望用に特化した高性能コンパクト鏡筒セット「Imaging GINJI-114FNII」が新登場
- 2025/03/18 上質な天体撮影を身近にする「SDP65SS鏡筒」と「SDPレデューサー0.8×」発売
- 2025/03/18 迫力ある太陽像が楽しめる、太陽望遠鏡「ヘリオスター76Hα」
- 2024/12/27 クオリティの高い天体写真の撮影を可能にする、Askar「SQA106鏡筒」予約受付中
- 2024/11/22 4枚玉EDフォトビジュアル屈折望遠鏡 Askar「71F 鏡筒」と「専用レデューサー」発売
- 2024/11/22 口径85mm高性能5枚玉SDペッツバールアストログラフ、Askar「SQA85 鏡筒」発売
- 2024/10/23 天体望遠鏡とHα太陽望遠鏡の1台2役「フェニックス」新発売
- 2024/10/21 ビクセンのフラッグシップ天体望遠鏡の性能を凝縮した「VSD70SS鏡筒」
- 2024/10/03 大口径対物レンズ搭載のEDアポクロマート屈折望遠鏡、Askar「203APO 鏡筒」新発売
- 2024/09/30 Sky-Watcherの天体撮影用鏡筒「HAC125」が新発売
- 2024/09/27 タカハシの新型鏡筒「FCT-65D」、「FC-76DP」、「FS-60CP」新発売
- 2024/09/16 ペッツバールアストログラフ「SQA55 鏡筒」と「カラーマジックCフィルターセット48mm」が新発売
- 2024/08/30 天体撮影に対応したVesperaシリーズの最高峰モデル「Vespera Pro」が登場
- 2024/08/10 天体撮影向けの冷却システム搭載CMOSカメラ「ZEUS 455C PRO」「ZEUS 455M PRO」発売
- 2024/07/18 天体写真撮影&電視観望用イメージングニュートン反射鏡筒が登場
- 2024/07/09 Sky-Watcherから波動減速装置を採用した小型軽量マウント「WAVE100i」「WAVE150i」が新登場
- 2024/06/19 全面シャープな星像 William Opticsの7枚玉アストログラフ
- 2024/06/14 移動観測可能な大口径屈折「Askar185APO」と専用アクセサリー新発売
- 2024/05/18 ビギナーに最適な望遠鏡セット「VOYAGER MAK70FAST」新発売