24日に土星の環の消失が起こる。地球から見て土星が真横になり、環が見かけ上消えてしまうという、15年半ぶりの珍しい現象だ。太陽に近いこともあり実際に見ることは難しいが、想像だけでもしてみよう。
見える現象としては5日深夜のプレアデス星団食(すばる食)が楽しみだ。今年4回起こるプレアデス星団食のなかで、時間帯や月の明るさといった条件を考慮すると最も見やすいイベントといえる。双眼鏡で観察すると、やや細い月とプレアデス星団が重なって輝く美しい光景が見えるだろう。時間が経つにつれて月が星団内に入り込んでいく様子にも注目したい。
冬眠から目覚めた「おおぐま」や「うみへび」が姿を現し、かに座しし座などと共に春らしい星空になってきた。冬の星座たちや火星、木星を見送りながら、暖かい季節の到来と星々を歓迎しよう。
全天星図
東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。
主な天文現象
1日 | (土) | 細い月と水星が大接近 |
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2日 | (日) | 細い月と金星が並ぶ |
5日 | (水) | プレアデス星団食 |
8日 | (土) | 水星が東方最大離角 |
14日 | (金) | 皆既月食(ハワイ、南北アメリカなど) |
24日 | (月) | 土星の環の消失 |
29日 | (土) | 部分日食(北大西洋、ヨーロッパなど) |
カレンダー(月齢と天文現象) |
月、惑星
月
- 1日夕方:水星と大接近
- 2日夕方~宵:金星と並ぶ
- 5日夕方~深夜:プレアデス星団と超大接近
- 5日深夜:プレアデス星団食
- 6日夕方~7日未明:木星と並ぶ
- 7日:🌓上弦
- 8日深夜~9日未明:火星と並ぶ
- 9日夕方~深夜:火星と並ぶ
- 9日夕方~10日未明:ポルックスと並ぶ
- 12日夕方~13日未明:レグルスと接近
- 14日:🌕満月(ワームムーン)
- 14日:皆既月食(ハワイ、南北アメリカなど)
- 16日宵~17日明け方:スピカと大接近
- 21日未明~明け方:アンタレスと大接近
- 22日:🌗下弦
- 29日:🌑新月
- 29日:部分日食(北大西洋、ヨーロッパなど)
水星
- 上旬:夕方~宵 -0.7等
- 中旬:夕方 1.3等
- 下旬:見えない
金星(▶ 特集ページ)
- 上旬:夕方~宵 -4.5等
- 中旬:夕方 -4.2等
- 下旬:明け方 -4.1等
- 2日夕方~宵:細い月と並ぶ
- 12日ごろ:水星と並ぶ
- 21日:内合
火星(▶ 特集ページ)
- 上旬:夕方~未明 -0.2等
- 中旬:夕方~未明 0.1等
- 下旬:夕方~未明 0.3等
- 8日深夜~9日未明:月と並ぶ
- 9日夕方~深夜:月と並ぶ
- 30日ごろ:ポルックスと接近
木星(▶ 特集ページ)
- 上旬:夕方~未明 -2.3等
- 中旬:夕方~深夜 -2.2等
- 下旬:夕方~深夜 -2.2等
- 6日夕方~7日未明:月と並ぶ
土星
- 上旬:見えない
- 中旬:見えない
- 下旬:見えない
- 13日:合
- 24日:環の消失
天王星
- 上旬:夕方~深夜 5.8等
- 中旬:夕方~深夜 5.8等
- 下旬:夕方~宵 5.8等
海王星
- 上旬:見えない
- 中旬:見えない
- 下旬:見えない
- 20日:合
主な彗星(~10等前半)、小惑星(~8等前半)
小惑星ベスタ(4)
- 上旬:深夜~明け方 7等
- 中旬:深夜~明け方 7等
- 下旬:深夜~明け方 7等