「はやぶさ」、着陸想定地域を目指す軌道へ

【2010年6月7日 宇宙航空研究開発機構(JAXA)

地球帰還が6月13日に迫る小惑星探査機「はやぶさ」は、6月3日〜5日に行った軌道修正によって、着陸想定地域であるオーストラリア・ウーメラ立入制限区域を目標とする軌道に入った。


(軌道誘導の概要)

軌道誘導の概要。クリックで拡大(提供:JAXA)

「はやぶさ」は、これまで3度にわたる軌道修正で地球外縁部へ誘導され、徐々に故郷である地球へ近づいてきた。

4度目の誘導は、着陸が想定されているオーストラリア・ウーメラ立入制限区域を目指すためのもので、6月3日正午に始まり、開始から2日後の5日13時44分に予定どおりの軌道に誘導されたことが確認された。

現在「はやぶさ」は、地球の上空約283万kmを飛行しており、探査機も良好な状態にある。このあと、大気圏再突入の3日前ごろまでに着陸想定地域を目指してさらに正確な誘導が行われ、地球までの距離も約100万kmとさらに近づく。

なお、「はやぶさ」の地球帰還カプセルを回収するグループは、すでにオーストラリアへ到着している。砂漠という人里離れた場所における再突入の観測とカプセルの探索に備えて、観測場所の精密な測量などの作業が進められている。

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