AstroArts Topics

宇宙線

スパコンで太陽圏外縁環境を再現し、初期の宇宙線生成機構を解明

2024/08/05
スーパーコンピューター「富岳」を使った宇宙プラズマ衝撃波の大規模かつ高精度な計算により、宇宙線異常成分の種になる陽子の初期加速過程が初めて解き明かされた。

超新星残骸が宇宙線を生み出す「強い磁場」の証拠を確認

2024/07/31
超新星残骸「SN 1006」の観測データから、この天体の内部で磁場が通常の100倍以上も強められている証拠が見つかった。超新星残骸が宇宙線を生むしくみを裏付ける成果だ。

宇宙線電子の高エネルギースペクトルに、ほ座超新星残骸が大きく寄与

2023/12/18
国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟の宇宙線電子望遠鏡「CALET」が、7.5TeVに至る宇宙線電子のエネルギースペクトル測定に成功した。高エネルギー領域では電子加速源候補として「ほ座超新星残骸」の寄与が大きい可能性が示唆されている。

テレスコープアレイ実験史上最大の超高エネルギー宇宙線

2023/11/30
2008年から観測を続けているテレスコープアレイ実験史上最大の超高エネルギーをもつ宇宙線が検出された。「アマテラス粒子」と命名されたこの現象の起源はわかっていない。

宇宙から降り注ぐ宇宙線「空気シャワー」の可視化に成功

2023/10/19
すばる望遠鏡が撮影した画像の解析で、宇宙から降り注ぐ高エネルギー粒子の「空気シャワー」を高空間分解能で可視化できることが示された。ダークマター探査などにつながる手法になると期待される。

太陽活動に伴う宇宙線量の変化にドリフト効果が大きな役割

2023/06/05
太陽系外から地球に飛来する宇宙線は22年周期で変化する。その要因は、太陽周辺の磁場中を進む宇宙線に働く「ドリフト効果」であることが、宇宙線電子望遠鏡「CALET」による観測などからわかった。

銀河宇宙線ヘリウムの高精度観測に成功

2023/05/12
国際宇宙ステーションの宇宙線電子望遠鏡「CALET」により、高エネルギー領域における宇宙線ヘリウムのスペクトル軟化の兆候が検出された。宇宙線陽子との共通点がある一方、異なるメカニズムの存在も示唆される。

プラズマの波が宇宙線を効率的に加速する

2023/04/07
磁力線を伝わる2つの波が衝突すると、周囲の粒子が極めて効率的に加速されることを示す研究成果が発表された。このメカニズムによって、マグネターなどの天体で高エネルギー宇宙線が生成されているのかもしれない。

CALET、宇宙線のホウ素を高精度でとらえる

2022/12/27
国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟に設置されている望遠鏡「CALET」が、宇宙線に含まれる高エネルギーのホウ素の流量を高精度で観測することに成功した。宇宙線が天の川銀河の中を伝播する距離や時間を知る手がかりとなる。

CALET、宇宙線陽子スペクトルの高精度観測で軟化を検出

2022/09/21
宇宙線のエネルギースペクトルには理論からずれる「スペクトル硬化」がこれまで観測されているが、国際宇宙ステーションの宇宙線電子望遠鏡「CALET」がそれとは逆にずれる「軟化」を検出した。

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CALET、宇宙線の鉄・ニッケル成分を測定

2022/04/22
国際宇宙ステーションの宇宙線電子望遠鏡「CALET」が、宇宙線に含まれる鉄とニッケルの原子核のエネルギースペクトルを高精度でとらえた。

超新星残骸の陽子起源ガンマ線を分離測定、宇宙線の加速を裏付け

2021/08/30
超新星残骸において宇宙線の陽子と電子の成分が初めて分離して測定され、超新星残骸からのガンマ線には陽子成分の寄与が大きいことが確認された。銀河宇宙線の加速起源が超新星残骸であることを決定づける成果である。

天の川銀河最強の宇宙線源、初めて候補を発見

2021/03/09
宇宙線を極めて高いエネルギーまで加速させる天体「ペバトロン」の初めての候補として、超新星残骸「G106.3+2.7」が同定された。

ISSの装置で宇宙線炭素・酸素のエネルギースペクトルの観測に成功

2021/01/21
国際宇宙ステーションに設置されている宇宙線電子望遠鏡「CALET」が、宇宙線中の炭素・酸素原子核のエネルギースペクトルを広範囲で観測することに成功した。

新型宇宙線望遠鏡で極高エネルギー宇宙線の観測に成功

2020/03/06
京都大学などの研究グループが、宇宙空間で最大のエネルギーを持つ「極高エネルギー宇宙線」を新開発の望遠鏡で観測することに成功した。この極高エネルギー宇宙線を今後さらに広い範囲で定常観測し、その発生源を突き止めることが期待される。

宇宙線電子加速の「はじめの一歩」のメカニズムを解明

2020/02/19
地球近傍の衝撃波のデータを用いた研究により、電子加速の新理論モデルが実証された。このモデルを超新星残骸衝撃波に適用することで、宇宙線電子加速の「はじめの一歩」のメカニズムが明らかになった。

2700年前の宇宙線増加、複数回の巨大太陽面爆発が原因の可能性

2020/01/27
宇宙線が地球に到来したときに生成される元素を杉の年輪サンプルから分析した研究により、約2700年前に宇宙線量が増加した際の詳細が明らかにされた。複数回の超巨大太陽面爆発によって増加が引き起こされた可能性が示唆されている。

石灰質堆積物が明かす過去の太陽活動

2019/06/27
石灰質の堆積物を分析することによって過去の太陽活動や宇宙線変動の情報を探る、世界で初めての手法が確立された。

CALET、10テラ電子ボルトまでの宇宙線陽子スペクトルを単独高精度測定

2019/05/15
国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟に設置されている宇宙線電子望遠鏡「CALET」が、単一測定器としては初めて50ギガ電子ボルトから10テラ電子ボルトまでのエネルギー領域における宇宙線陽子スペクトルの高精度直接観測に成功した。

新たな宇宙線源、りゅうこつ座エータ星

2018/07/10
大質量星同士の連星である「りゅうこつ座エータ星」からエネルギーの高いX線が放射されていることが明らかになった。こうした連星系でも陽子や電子が加速され、宇宙線の源となっていることを示す結果だ。