AstroArts Topics

恒星・銀河

鮮やかにとらえられた天の川銀河の最果ての星形成

2024/09/19
すばる望遠鏡が発見した天の川銀河の最果ての星形成領域を、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が観測して鮮明な画像を取得した。両望遠鏡がタッグを組んだ観測による興味深い成果だ。

ホットジュピターの内側で、公転が大きく変動するミニ海王星

2024/09/11
「ホットジュピター」のさらに内側の軌道を回る系外惑星が見つかった。公転運動に奇妙な変動がみられ、惑星の形成理論に見直しが必要になるかもしれない。

宇宙の夜明けに踊るモンスターブラックホールの祖先

2024/09/06
128億光年彼方のクエーサーのペアが、初期宇宙で最も明るい種類の天体「高光度クエーサー」の祖先であることがわかった。初期宇宙における天体の進化に関する重要な手がかりとなる成果だ。

ブラックホール周囲の降着円盤の乱流構造を超高解像度シミュレーションで解明

2024/09/05
ブラックホールを取り巻く降着円盤の乱流構造内に存在する、大きな渦と小さな渦をつなぐ領域が超高解像度のシミュレーションによって再現された。ブラックホール近傍の観測データの理解にもつながる成果だ。

スパコンで太陽圏外縁環境を再現し、初期の宇宙線生成機構を解明

2024/08/05
スーパーコンピューター「富岳」を使った宇宙プラズマ衝撃波の大規模かつ高精度な計算により、宇宙線異常成分の種になる陽子の初期加速過程が初めて解き明かされた。

X線偏光でとらえたブラックホール近傍の秒スケール変動

2024/08/02
ブラックホール連星「はくちょう座X-1」の偏光観測で、秒スケールの増光現象に付随した偏光の変動が明らかにされた。ブラックホール近傍のダイナミックな構造変化を観測的に示す成果だ。

超新星残骸が宇宙線を生み出す「強い磁場」の証拠を確認

2024/07/31
超新星残骸「SN 1006」の観測データから、この天体の内部で磁場が通常の100倍以上も強められている証拠が見つかった。超新星残骸が宇宙線を生むしくみを裏付ける成果だ。

「灼熱の土星」型の系外惑星で大気から水蒸気の証拠を検出

2024/07/29
土星サイズの高温ガス惑星「HD 149026 b」の分光観測データから、この惑星の大気に水蒸気が含まれている証拠が見つかった。

ω星団に中間質量ブラックホールが存在する強い証拠を発見

2024/07/19
南天の有名な球状星団「ω星団」の20年にわたる観測から、星団の中心に約8200太陽質量以上の中間質量ブラックホールが存在するとみられることがわかった。

観測データと機械学習の組み合わせでガンマ線バーストの距離測定精度が大幅向上

2024/07/16
科学衛星による観測データと複数の機械学習モデルを組み合わせた、ガンマ線バーストの高精度な距離測定法が開発された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

現代に再び目覚めた、『吾妻鏡』の超新星残骸

2024/07/12
史書『吾妻鏡』に記された超新星「SN 1181」の残骸がX線を出す複数の層からなることがわかり、その風変わりな性質を説明できる理論モデルが作られた。

JWSTが133億光年彼方に最遠の星団を発見

2024/07/11
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測で、133億光年彼方の銀河に星団が5つ見つかった。ビッグバンから5億年未満の時代に星団が見つかったのはこれが初めてだ。

天の川銀河の衛星銀河は理論予測の倍以上存在か

2024/07/04
すばる望遠鏡の観測データから、天の川銀河の衛星銀河が新たに2個見つかった。これまでに発見されたものも合わせると、天の川銀河の周りには理論予測の倍以上の衛星銀河が存在する可能性がある。

「宇宙の夜明け」時代に見つかった双子の巨大ブラックホール

2024/06/24
すばる望遠鏡の画像から、129億年前の超遠方宇宙で合体しつつある巨大ブラックホールが見つかった。これほど古い宇宙で合体中の巨大ブラックホールが確認されたのは初だ。

想定外の軌道を持つ「ミニ海王星」を発見

2024/06/18
赤色矮星の周りを公転する系外惑星が新たに発見された。その大きさや質量から、海王星に似た「ミニネプチューン」とみられ、想定外の楕円軌道を持つものも含まれている。

ダークマターの塊が天の川銀河を貫通した痕が見つかった

2024/06/10
天の川銀河できわめて高速の分子雲が見つかった。この分子雲には巨大なシェル構造や空洞などが付随していて、銀河円盤をダークマターの塊が通過した痕跡とみられる。

最先端シミュレーションが示した中間質量ブラックホールの形成過程

2024/06/07
100万個を超える星の運動を再現した世界初の球状星団形成シミュレーションにより、星団中で超大質量星が形成され、その星が中間質量ブラックホールへ進化し得ることが示された。

天の川銀河内初、高速ジェットと分子雲の直接相互作用が明らかに

2024/06/03
マイクロクエーサーに付随する分子雲で近紫外線放射が検出され、天の川銀河内で初めて高速ジェットと分子雲の直接相互作用が確認された。この成果は、宇宙線粒子の加速やクエーサーの理解に役立つと期待される。

ローマン宇宙望遠鏡の系外惑星観測用コロナグラフが準備完了

2024/05/30
NASAのナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡に搭載される、暗い惑星の直接検出に用いられるコロナグラフ装置の準備が完了した。この装置の光学素子はJAXAが提供している。

太陽フレアの100万倍、超巨大フレアの初期観測に成功

2024/05/29
国際宇宙ステーションの全天X線監視装置「MAXI」とX線望遠鏡「NICER」を組み合わせた観測で、恒星フレアが初期段階から観測された。その規模は、過去最大の太陽フレアの100万倍に達するものだった。