AstroArts Topics

宇宙風化

リュウグウ試料が示す、生命材料の輸送経路

2023/12/07
小惑星リュウグウの試料の分析で、砂の表面が窒化鉄に覆われていることが示された。生命材料となり得る窒素化合物が、太陽系の遠方から地球軌道付近まで輸送された可能性を示唆する結果である。

リュウグウの見え方が宇宙と実験室で違う理由

2023/10/03
小惑星リュウグウの反射スペクトルが、探査機「はやぶさ2」がその場で観測したデータと地球に持ち帰られたサンプルの分析とで大きく異なる原因は、リュウグウのようなタイプの小惑星では宇宙風化が進みやすいことにあるようだ。

リュウグウ粒子は微小隕石の衝突で融けていた

2022/12/23
小惑星リュウグウの粒子の表面に、太陽風の照射で壊された組織や微小隕石の衝突で融けた痕跡が見つかり、C型小惑星の宇宙風化の様子が初めて明らかになった。

新鮮な小惑星表面、10年間で日焼けせず

2022/11/07
小惑星シャイラは2010年に小天体との衝突で表層が一新されたが、新しくなった色は10年後に観測しても変わっていなかった。新鮮な物質に対する宇宙風化の作用は、短期間では小さいようだ。

衝突により表層が新鮮になった小惑星

2022/01/11
2010年に小天体と衝突した小惑星シャイラの近赤外線スペクトルが変化していたことがわかった。衝突により、風化の影響を受けてない新鮮な物質が現れたのだと考えられる。

イトカワにあった「ひげ状金属鉄」、月の砂からも発見

2021/03/10
小惑星イトカワのサンプルから見つかっている「ひげ状金属鉄」が、アポロ計画で回収された月の砂からも見つかった。太陽風との反応で形成されたとみられる。

イトカワで発達した金属鉄のひげ状結晶

2020/03/17
探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワから持ち帰った微粒子の表面に、地球外物質では全く知られていない、ひげ状に伸びた金属鉄の結晶が発見された。太陽風が結晶の形成に大きな役割を果たした可能性が示されている。