AstroArts Topics

太陽系

リュウグウの砂つぶに水の変遷史を示す塩の結晶を発見

2024/11/27
小惑星リュウグウのサンプルから、微小な塩の結晶が見つかった。同じく塩類が見つかっている土星の衛星エンケラドスなどの地下海を持つ太陽系天体とリュウグウとの比較研究につながる成果だ。

水星の特異な磁力線から示唆される水の形成

2024/11/07
水星の特異な磁力線構造により、水星周囲の電磁波が増強されて高エネルギー電子を効率よく水星表面へ降下させることが示された。降下した電子と鉱物との化学作用により水星表面で水が形成される可能性を示唆する結果だ。

今年5月に日本で見られた低緯度オーロラは高高度、色の謎も解明

2024/11/06
今年5月11日に日本各所で撮影された低緯度オーロラの写真の分析により、オーロラが通常よりも高高度に現れた可能性が高いことが示された。色がマゼンタであった理由も説明されている。

10cmの望遠鏡でイオの火山活動の変化を観測

2024/10/25
口径わずか10cmの小型望遠鏡による観測から、2年にわたるイオの火山性噴出の変化が明らかになった。イオの火山活動の長期観測は珍しく、その観測に特化した望遠鏡ならではの成果だ。

木星の衛星を探査、「エウロパ・クリッパー」打ち上げ成功

2024/10/15
10月15日、NASAの探査機「エウロパ・クリッパー」が打ち上げられた。木星の衛星エウロパの表面下にある海などを調べ、生命に適した環境の有無を探る。

「みお」水星スイングバイ時のデータが示す磁気圏の様相

2024/10/10
昨年6月の水星スイングバイの際に探査機「ベピコロンボ」が取得した観測データの解析から、水星の磁気圏内の様々な様相が明らかになった。

二重小惑星探査機「ヘラ」、打ち上げ成功

2024/10/08
10月7日、欧州の小惑星探査機「ヘラ」が打ち上げられた。ヘラは2年前に探査機「ダート」の衝突実験が行われた小惑星「ディモルフォス」に接近し、軌道や衝突クレーターなどを調べる。

今年5月に日本で見られたオーロラを発生させた太陽嵐を電波観測

2024/10/04
今年5月に日本などで見られたオーロラを発生させた太陽嵐の伝搬がシミュレーションで再現され、複数の太陽嵐が隣接・合体した高密度領域が各所に形成された可能性が示された。大規模太陽嵐の予測に関わる重要な成果だ。

脈動オーロラの形状と降下電子のエネルギーの関係を解明する観測に成功

2024/10/04
地上と衛星による同時観測から、脈動オーロラの形状、降下電子のエネルギー、磁気圏の電子密度の管状構造の関係が示された。高エネルギー電子の分布の可視化や地球大気への降下メカニズムの解明につながる成果だ。

火星の地震波が示す、液体の水が地下に存在する可能性

2024/10/03
地球の岩石中を伝わる地震波速度が水の存在や形態によって変化するモデルを応用した計算により、火星の地下約10~20kmの層に水で満たされた割れ目が存在する可能性が示された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

「はやぶさ2」が次に訪れる小惑星に「トリフネ」と命名

2024/09/25
小惑星探査機「はやぶさ2」が2026年7月にフライバイ探査をする小惑星の名称が、日本神話の神の名で、神が乗る船の名前でもある「Torifune(トリフネ)」に決まった。

太古の火星でホルムアルデヒドが有機物生成に寄与

2024/09/25
太古の火星大気中に存在するホルムアルデヒド内の炭素同位体比の変遷が大気進化モデルによって推定され、ホルムアルデヒドが火星有機物の起源であり、火星上で生命の材料となる分子が生成されていた可能性が示唆された。

4億6600万年前、地球には環があったかもしれない

2024/09/20
古生代オルドビス紀に地球への隕石衝突が急増した事象について、当時の地球には一時的に環が存在し、そこから隕石が降りそそいだためだとする研究結果が発表された。

「にがり」成分からわかった、リュウグウ母天体の鉱物と水の歴史

2024/09/12
小惑星「リュウグウ」の試料に含まれるマグネシウム同位体の分析から、リュウグウ母天体の中で鉱物ができた順序や水質の変化の歴史が明らかになった。

カイパーベルトの外側に10個以上の天体を発見

2024/09/10
探査機「ニューホライズンズ」とすばる望遠鏡の連携観測で、カイパーベルトの外側にも小天体の多い領域がある可能性が出てきた。太陽系誕生の歴史にもかかわる成果だ。

探査機「ベピコロンボ」、4回目の水星スイングバイを完了

2024/09/09
日本時間9月5日、日欧の探査機「ベピコロンボ」が4回目の水星スイングバイを実施して軌道を変更した。水星到着は2026年11月の予定だ。

探査機「ジュース」、世界初の月・地球ダブルスイングバイを実施

2024/08/27
木星氷衛星探査機「ジュース」が日本時間8月20日と21日にそれぞれ月と地球へ接近飛行し、世界初のダブルスイングバイを成功させた。

「はやぶさ2」が次に訪れる小惑星は細長いかも

2024/08/09
「はやぶさ2」が2026年に探査する小惑星「2001 CC21」の大きさと形について、恒星食の観測結果を解析したところ、細長い形をしている可能性が示された。

火星大気中の塩化水素を全球で検出

2024/07/24
地上望遠鏡を用いた赤外線観測によって、火星の全球で塩化水素が検出された。特に南半球の高緯度域で多く検出されている。水蒸気が塩化水素の生成や消滅に関係しているようだ。

リュウグウ試料から生命の材料分子を80種以上発見

2024/07/18
小惑星リュウグウの試料から、有機酸や窒素化合物など84種が同定された。リュウグウが水に満ちていた証拠となる分子や、生命の代謝にかかわる重要物質が含まれている。