AstroArts Topics

太陽系

金星の赤道ジェットの生成・変動メカニズムを解明

2023/12/19
探査機「あかつき」が発見した金星「赤道ジェット」の生成・変動メカニズムについて、数値シミュレーションによる研究成果が発表された。地球には存在しない様々なタイプの惑星規模波が金星に存在することを示唆する結果が得られている。

リュウグウの岩石試料が始原的な隕石より黒いわけ

2023/12/15
リュウグウ試料と始原的なCIタイプ隕石はよく似ているとされるが、リュウグウ試料のほうがずっと黒い。隕石を加熱して比較した実験から、隕石は地球落下後に明るくなったとみられ、その母天体は本来黒かったと示唆されるという結果が得られた。

100年前の黒点観測記録が太陽活動の長期変動の研究に貢献

2023/12/11
三澤勝衛さんによる約100年前の黒点観測記録を現行のものと比較した結果、13年にわたる長期安定性が確認され、長期の太陽変動に関する参照データとしての重要性が認識された。

リュウグウ試料が示す、生命材料の輸送経路

2023/12/07
小惑星リュウグウの試料の分析で、砂の表面が窒化鉄に覆われていることが示された。生命材料となり得る窒素化合物が、太陽系の遠方から地球軌道付近まで輸送された可能性を示唆する結果である。

彗星コマ中のアンモニア分子の起源

2023/11/28
ラブジョイ彗星の観測で、彗星コマ中でアンモニア分子が別の分子などから二次的に放出されているという結果が得られた。シミュレーションとの比較により、元の分子が太陽紫外線で分解されるまでの寿命も見積もられている。

リュウグウ試料に水循環で生じたクロム同位体不均質が存在

2023/11/15
小惑星リュウグウの分析で、クロム同位体組成に局所的な不均質が生じていることが突き止められた。リュウグウで過去に生じた激しい水質変成と水循環が原因とみられる。

探査機「ルーシー」が最初の目標小惑星に接近、衛星を発見

2023/11/07
8個の小惑星を次々に探査するNASAの「ルーシー」が最初の目標天体「ディンキネシュ」へのフライバイを行い、この小惑星に衛星があることを発見した。

宇宙嵐を発達させるプラズマは太陽風ではなかった

2023/11/06
「あらせ」と米欧の衛星の観測から、宇宙嵐の発達には太陽風よりも地球大気起源のプラズマの方が強く関わっていることがわかった。「宇宙嵐は太陽風で生じる」という見方を覆す結果だ。

オシリス・レックスのカプセルを開封、試料から炭素・水の証拠

2023/10/18
NASAの小惑星探査機「オシリス・レックス」のカプセルが開封され、小惑星ベンヌの試料分析が始まった。早くも炭素や水を含む鉱物が見つかっている。

金属小惑星を目指す探査機「サイキ」打ち上げ成功

2023/10/16
日本時間13日深夜、探査機「サイキ」が打ち上げられ、金属が豊富な小惑星「プシケ」を目指す6年の旅を開始した。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

リュウグウの見え方が宇宙と実験室で違う理由

2023/10/03
小惑星リュウグウの反射スペクトルが、探査機「はやぶさ2」がその場で観測したデータと地球に持ち帰られたサンプルの分析とで大きく異なる原因は、リュウグウのようなタイプの小惑星では宇宙風化が進みやすいことにあるようだ。

探査機「オシリス・レックス」地球帰還、小惑星ベンヌの試料入りカプセルを届ける

2023/09/25
9月24日、探査機「オシリス・レックス」が小惑星ベンヌから持ち帰った試料を収めたカプセルが、米・ユタ州の砂漠に着地した。探査機は延長ミッションを開始し、小惑星アポフィスを目指す。

リュウグウ試料から始原的な塩と有機硫黄分子群を発見

2023/09/21
小惑星リュウグウの試料から、非常に多くの始原的な「塩」や多種多様な有機硫黄分子群が見つかった。リュウグウで水・有機物・鉱物反応による化学進化が起こったことを示す結果だ。

探査機「みお」、オーロラの源を解く水星の局所的コーラス波動を発見

2023/09/20
探査機「みお」が2021年と2022年に実施した水星フライバイ時に、水星周辺の電磁波を世界で初めて観測し、希薄なプラズマが分布する領域を伝わる電磁波「コーラス波動」の局所的発生を明らかにした。

10例目、木星表面の閃光現象がとらえられる

2023/09/14
8月末、木星表面で約1年10か月ぶりとなる閃光現象が発生し、国内のアマチュア天文家によって観測された。

インド、初の太陽観測衛星の打ち上げに成功

2023/09/06
9月2日、インドが同国初となる太陽観測衛星「Aditya-L1」を打ち上げ、予定軌道へと投入した。

太陽系外縁天体の特性、未知の惑星で説明

2023/08/31
地球よりやや重く、軌道が30度傾いた未知の惑星が、海王星の10倍程度遠くに存在すれば、太陽系外縁天体の軌道の特性を説明できることがシミュレーションで示された。

「はやぶさ2」の旅路から得られた、惑星間塵の分布情報

2023/08/29
2020年12月に小惑星リュウグウのサンプルを地球に届けた探査機「はやぶさ2」が、次の小惑星へ向かう拡張ミッションの航行中に黄道光を観測し、惑星間塵の分布情報を得た。

インドの「チャンドラヤーン3号」が月の南極付近に着陸

2023/08/24
8月23日にインドの月探査機「チャンドラヤーン3号」が月の南極付近に降り立った。月面軟着陸に成功したのはインドが4か国目で、月の南極付近への着陸は世界初だ。

ロシアの探査機ルナ25号、月面に衝突

2023/08/21
ロシア・ロスコスモスは、8月11日に打ち上げられた無人月探査機「ルナ25号」が姿勢制御不能となり、予定の軌道を外れて月面に衝突したとみられることを発表した。