AstroArts Topics

重力レンズ

JWSTが133億光年彼方に最遠の星団を発見

2024/07/11
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測で、133億光年彼方の銀河に星団が5つ見つかった。ビッグバンから5億年未満の時代に星団が見つかったのはこれが初めてだ。

宇宙背景放射からダークマター分布を調査、「宇宙論の危機」回避なるか

2023/05/09
近年、遠方銀河の観測から求めたダークマターの分布が、標準的な宇宙論と矛盾することが指摘されていた。今回、遠方銀河ではなく宇宙背景放射の観測から分布を調べたところ、矛盾しない結果が得られたことが発表された。

すばる望遠鏡の探査が、宇宙の新しい物理を示唆

2023/04/11
すばる望遠鏡による、宇宙におけるダークマター分布の探査結果がまとめられた。宇宙の構造形成の進行度合いを計算した結果、前提となる宇宙の標準理論にほころびがあることが示唆されている。

重力レンズで時間差観測、115億光年彼方の超新星

2022/11/14
115億光年彼方で生じた超新星の光が、重力レンズ効果によって3つの異なる経路を通り、それぞれ数日の時間差で地球に到達した。これによって超新星の時間変化がわかり、爆発前の星の情報も得られている。

宇宙背景放射を使って遠方銀河周辺のダークマターを検出

2022/08/03
宇宙マイクロ波背景放射に作用する重力レンズを観測することで、約120億年前の銀河周辺のダークマターが検出された。その分布は宇宙が従来の予想よりなめらかな可能性を示唆する。

観測史上最遠、129億光年離れた単独の星からの光を検出

2022/04/07
ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた重力レンズ天体の分析で、129億光年の距離にある恒星からの光が見つかった。単独の星としては、従来の90億光年を大きく上回る最遠観測記録だ。

ダークマターの地図をAIで掘り起こす

2021/07/09
スーパーコンピューターが作った仮想宇宙データでAIを訓練し、現実の観測データからダークマターの分布を調べる際に入り込むノイズを除去する手法が考案された。

129億年前の宇宙で銀河はすでに回転していた

2021/04/23
アルマ望遠鏡などによる観測で、質量が天の川銀河の100分の1という小さな銀河がビッグバン後9億年の宇宙に発見された。初期宇宙ながら、この小銀河はすでに回転によって支えられているようだ。

全天の3分の1をカバー、10億個の銀河マップ

2021/01/20
6年にわたり実施されてきた「DESIレガシー撮像サーベイ」の最終データが公開された。10億個以上の銀河の分布図や、1200例以上の重力レンズの新発見といった成果が発表されている。

日韓VLBI、重力レンズを通してブラックホールのジェットを観測

2020/10/16
日韓合同VLBI観測網KaVAを用いた観測によって、77億光年彼方のクエーサーの中心部から噴出するジェットがとらえられた。

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理論予測より桁違いに多かった銀河団内の重力レンズ

2020/09/16
銀河団内の個々の銀河で生じる小さな重力レンズ現象が予測よりずっと多いことがわかった。標準的なダークマターの理論にはまだ足りない要素があるのかもしれない。

重力レンズ効果を用いた新手法で宇宙膨張率を測定

2020/01/16
重力レンズ効果の影響を受けたクエーサーの観測により宇宙膨張率が求められ、初期宇宙の観測から得られる膨張率に比べ、局所宇宙の膨張率が予想以上に速いことを示唆する結果が改めて高い確実性で得られた。

二重クエーサー像の観測から推定するハッブル定数

2019/01/29
重力レンズ効果によって複数像に見えるクエーサーを利用して、宇宙の膨張率を表すハッブル定数を推定した研究結果が発表された。

すばる望遠鏡HSCで作成、最も深く広いダークマターの3次元分布図

2018/09/27
すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHSCを用いた観測により、これまでで最も深く広い天域におけるダークマターの3次元分布図が作られ、宇宙の構造の形成度合いを示す物理量が精密に測定された。

宇宙最初期の銀河に迫る新ミッション「バッファロー」

2018/09/19
ハッブル宇宙望遠鏡で銀河団を観測して初期宇宙の銀河の進化などに迫る、新しいミッション「バッファロー」が始まり、対象の一つである銀河団Abell 370の画像が公開された。

銀河団は今でも成長中、基本法則を発見

2018/04/27
銀河団の多くは成長が止まった落ち着いた状態にあると考えられてきたが、ハッブル宇宙望遠鏡の観測データなどを元にした研究で、銀河団は今も成長中であることが明らかにされ、成長の様子を表すシンプルな法則が発見された。

単独の星としては観測史上最遠、90億光年彼方の「イカロス」

2018/04/04
銀河団による重力レンズ効果を受け、90億光年彼方の銀河内に存在する恒星が増光した様子がとらえられた。「イカロス」と名付けられたこの巨星は、単独の星としては従来の記録を100倍近くも更新する観測史上最遠の天体となる。

ハッブルの高精細3D映像でオリオン座大星雲へダイブ

2018/01/18
1月8~12日に開催された米国天文学会の年会で、ハッブル宇宙望遠鏡の新たな観測成果が数多く発表された。オリオン座大星雲の3D飛行映像、最遠方の銀河、カラフルなバルジの星々など視覚的にも科学的にも興味深い成果ばかりだ。

銀河中心ブラックホールから飛び出す高温ガスの塊

2017/08/18
遠方銀河の中心の超大質量ブラックホールから噴き出すジェットに沿って高温ガスの塊が高速で飛び出す様子が、重力レンズ効果を利用して高精度でとらえられた。

最も明るいサブミリ波銀河が見せるアインシュタイン・リング

2017/07/19
約100億年前の宇宙に存在する、サブミリ波で非常に明るく輝く銀河が、重力レンズ効果によって美しい円弧としてとらえられた。