AstroArts Topics

恒星・銀河

史上2例目、反復型高速電波バーストの源を特定

2020/01/14
短時間の電波放射を起こす謎の現象「高速電波バースト(FRB)」の発生源が約5億光年彼方の渦巻銀河と特定された。何度もバーストを起こす反復型FRBの母天体がわかったのは世界で2例目だ。

光速の99%以上、M87のブラックホールからのジェット

2020/01/09
巨大楕円銀河M87の中心に存在する超大質量ブラックホールから噴出するジェットがX線で観測され、噴出する粒子の運動速度が光速の99%以上であることが確かめられた。ジェットの見かけ上の速度は、最大で光速を約6倍も超えている。

ハビタブルゾーンに位置する地球サイズの惑星

2020/01/08
系外惑星探査衛星「TESS」が、約100光年彼方の恒星の周りに3つの惑星を発見した。そのうち1つはハビタブルゾーンに位置する地球サイズの惑星とみられ、このタイプの惑星発見はTESSとしては初めてとなる。

重力レンズの助けなしで発見された最遠の星形成銀河

2020/01/07
アルマ望遠鏡による高感度観測で、ビッグバンから9億7000万年後という初期宇宙に存在した銀河の光がとらえられた。重力レンズの助けを得ることなく観測された天体としては最遠の星形成銀河だ。

磁場凍結の破れが放つ高速電子ジェット

2020/01/06
プラズマ中の「磁場凍結の破れ」と呼ばれる現象によって天体から高速の電子ジェットやガンマ線などが発生することが、理論シミュレーション研究で明らかにされた。

若い惑星系に大量の炭素原子ガスを発見

2019/12/26
誕生から約4000万年の恒星の周囲を取り巻くデブリ円盤内に、大量の炭素原子ガスが検出された。ガスは散逸してなくなっているはずと考えられてきた従来の理論に再検討を迫る結果である。

系外惑星観測衛星「ケオプス」打ち上げ

2019/12/25
12月18日、ヨーロッパ宇宙機関の系外惑星観測衛星「ケオプス」が打ち上げられた。すでに発見されている系外惑星を詳細に観測することを主目的とした衛星だ。

120億年前にすでにできあがっていた巨大銀河の核

2019/12/24
天の川銀河よりも重い、星形成活動を終えようとしている「静かな」銀河が120億年前の宇宙に発見された。銀河の核の部分は120億年前にはすでにできあがっていたことも明らかにされている。

太陽系外惑星系の命名キャンペーン、日本からの提案は「カムイ」「ちゅら」採用

2019/12/23
太陽系外惑星命名キャンペーンの結果が発表され、112の惑星系に名前が付けられた。日本に割り当てられた惑星系では恒星に「カムイ」、惑星に「ちゅら」という名前が採用されている。

宇宙最初の環境汚染、予想外の巨大炭素ガス雲

2019/12/19
宇宙誕生後およそ10億年の時代に存在する銀河の周囲に、半径約3万光年におよぶ巨大な炭素ガス雲が存在することが、アルマ望遠鏡の観測データから明らかになった。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

銀河の「電波指紋認証」の試み

2019/12/18
野辺山45m電波望遠鏡による観測から、活動銀河核を持つ銀河とスターバースト銀河それぞれの中心領域周辺に存在する分子のカタログが作成された。物理状態の違いなどを探るうえで基礎的なデータとなる結果で、銀河を見分ける「電波指紋認証」の手法確立につながると期待される。

原始惑星系円盤内に見えた滝のようなガスの流れ

2019/12/11
若い星を取り巻く原始惑星系円盤の中で、ガスが滝のように隙間に流れ込んでいる様子が初めて三次元的にとらえられた。ガスの流れは、形成中の惑星によって作られた可能性が高いと考えられている。

太陽の400億倍、最重量記録のブラックホール

2019/12/09
巨大銀河「Holm 15A」の中心ブラックホールが太陽の400億倍の質量を持ち、これまでに質量が直接測定されたブラックホールとしては最も重いことがわかった。

若い星のガス流と星周円盤の不透明さの関係

2019/12/05
生まれたばかりの中質量星では、星周辺の物質の流れが星周円盤内側の不透明度に関係している可能性があることが分光観測から明らかになった。

銀河中心ブラックホールの周りに広がる新たな「惑星」の世界

2019/11/29
銀河の中心に存在する超大質量ブラックホールの周りに「惑星」が形成される可能性が、理論計算によって示された。

誕生直後のブラックホールから届いた過去最高エネルギーのガンマ線放射

2019/11/27
45億光年彼方で発生したガンマ線バーストがチェレンコフ望遠鏡「MAGIC」などによって観測され、1テラ電子ボルトの超高エネルギーガンマ線がとらえられた。ガンマ線バーストから検出されたエネルギーとしては過去最大となるもので、大質量星の崩壊後に誕生したブラックホールのジェットに由来するとみられている。

ガンマ線バーストの残光から超高エネルギーガンマ線を検出

2019/11/27
ガンマ線バーストの残光から、可視光線のエネルギーの数千億倍に対応する超高エネルギーガンマ線が検出された。爆発後10時間以上経過した後も、超高エネルギー粒子が生成され続けていることを示す成果となる。

天の川銀河最大級の星のゆりかごで見つかった多数の分子雲コア

2019/11/26
はくちょう座の方向に広がる巨大分子雲複合体で、星のたまごとなる分子雲コアが174個検出された。これらの分子雲コアは今後、大質量星や星団に進化すると予想される。

宇宙の渦構造によって成長する赤ちゃん星

2019/11/22
1300光年彼方の赤ちゃん星を取り巻くガスと塵の円盤に、2つの渦巻き腕の構造が見つかった。アルマ望遠鏡の高解像度観測によるこの発見は、赤ちゃん星の成長過程を理解するうえで重要な成果となる。

大質量星の形成現場、大マゼラン雲の「2羽の孔雀」

2019/11/19
大マゼラン雲の中に存在する、2羽の孔雀のように見える分子雲の様子がアルマ望遠鏡によって詳細に描き出された。この観測とコンピューターシミュレーションから、広がった分子雲の要の部分で複数の大質量星の誕生が引き起こされたことが示された。