AstroArts Topics

恒星・銀河

宇宙の歴史を左右する、ダークマターの分布解明のカギ

2015/01/05
カブリIPMUの研究チームが、銀河周囲のダークマターの分布進化をシミュレーションする際に重要となるカギを見つけ出した。従来無視されていた、銀河団よりはるかに大きなスケールの周囲環境の影響を考慮することで、ダークマターの分布をより正確に推定できるようになるという。

超新星1987Aの残骸に中性子星の兆候

2014/12/25
オーストラリアの研究チームによる電波観測で、28年前に出現した超新星1987Aの残骸から未知の放射が見つかった。超新星爆発の跡に作られる中性子星からのものかもしれない。

珍しい発見、孤立した矮小楕円銀河

2014/12/22
私たちの天の川銀河が属する局部銀河群の中に、古い星から成る小さな銀河が新たに見つかった。「矮小楕円銀河」としては珍しく独立した存在で、多くの未知の銀河が存在する可能性をかいま見せている。

一部故障のケプラー、復活ミッションで初の系外惑星発見

2014/12/19
姿勢制御装置の不具合のために主要ミッションを終了していた系外惑星探査衛星「ケプラー」が、今年からスタートした新ミッションで初の系外惑星を発見した。

太陽系の過去を見せる、90光年彼方の若い星の塵円盤

2014/12/16
90光年彼方の若い星を取り囲む塵の円盤外縁部に、小天体が衝突した痕跡とみられる塵が濃く集まっているようすが観測された。太陽系のような惑星系の形成過程についての理論予測を裏付ける成果だ。

アンドロメダ銀河のダークマター、理論予測と異なる分布

2014/12/11
アンドロメダ座大銀河(M31)の姿を再現したシミュレーション研究から、銀河の周囲のダークマター分布が天体形成に関する標準理論に基づく予測と異なることが明らかになった。これまで広く受け入れられてきた理論の見直しを迫るとともに、ダークマターの性質を知る手がかりとして期待される。

球状星団の“消えた”星、実は元からなかった?

2014/12/09
天の川銀河の球状星団は若い星の割合が理論予測よりも多く、年老いた星が星団から離れたためと考えられてきた。だが、追い出された後の古い星が存在しない銀河でも同じような世代分布の星団が見つかり、従来の有力説に見直しを迫る成果となっている。

双子の赤ちゃん星を育むガスの渦巻き

2014/12/04
アルマ望遠鏡を使った観測で、双子の赤ちゃん星を取り囲むガスと塵の渦巻きから赤ちゃん星に向かってガスが落下していくようすが見つかった。宇宙に数多く存在する双子の星の誕生と成長に迫る、重要な観測成果だ。

わずか4例目、ジェットを噴き出す渦巻銀河

2014/12/03
研究者を悩ますミステリアスな銀河が発見された。通常ジェットは楕円銀河に見られるものであり、渦巻銀河には見られないものと考えられている。発見された銀河「J1649+2635」は、天の川銀河のように渦巻く腕を持っており渦巻銀河だと確認されたのだが、その中心核からは巨大なジェットが噴き出している。

40光年彼方の“太陽”を横切るスーパーアース、地上から観測

2014/12/02
太陽に似た恒星「かに座55番星」の手前を地球の2倍サイズの惑星が横切るようすが、地上の望遠鏡で初めてとらえらえた。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

アルマ望遠鏡が描き出した、老齢の星ミラを取り囲む雲

2014/11/28
アルマ望遠鏡による観測で、くじら座の変光星ミラを取り囲む星雲の姿が明らかになった。連星系の2つの星から噴き出すガスが織り成す複雑な形状は、老いた星の姿がどのように作り出されるのかを調べる手がかりともなる。

「サウロンの目」で見る銀河までの距離

2014/11/27
その姿から、小説の登場人物にちなんで「サウロンの目」と呼ばれる銀河NGC 4151。中心に位置する巨大質量ブラックホールがまとうリングの観測から、6200万光年というこれまでで最も正確な距離が求められた。

日韓合同VLBI観測網で44GHzメタノールメーザーを初検出

2014/11/26
国立天文台のVERAと韓国VLBIネットワーク(KVN)が連携した観測網がVLBIで初めて44GHzメタノールメーザーを検出し、その電波撮像にも成功した。

ブラックホール通過のガス雲は長大なガス流の一部?

2014/11/25
2013年夏に天の川銀河中心の巨大質量ブラックホールに近づいたガス雲とみられる天体「G2」は、さらに長大なガス流の一部かもしれない。以前観測されたもう1つのガス雲とひとつながりである可能性が高いことがわかった。

銀河中心ブラックホールの自転軸、宇宙の巨大網に沿う傾向

2014/11/21
欧州研究者らの観測から、明るい銀河の中心ブラックホールの自転軸の方向が、宇宙に広がる巨大な網の目構造に沿う傾向が見つかった。宇宙の進化プロセスを探るうえで重要なヒントになりそうだ。

水素の霧が晴れた?131億年前に突然現われた銀河たち

2014/11/20
初期宇宙において、観測される銀河からの光が急激に増えていることが、すばる望遠鏡の観測からわかった。中性水素の“霧”が晴れる現象「宇宙再電離」が関わっている可能性が高く、初期宇宙の出来事を探る大きな手がかりとなりそうだ。

ビッグバン直後に、なぜ宇宙は崩壊しなかったか

2014/11/19
素粒子物理学の標準理論は、なぜヒッグス粒子の生成によってビッグバン後に宇宙が不安定となり崩壊しなかったのかについて、答えを出せていない。その謎については、未知の物理が働いたからだといった理論が複数考えだされているが、答えは意外にシンプルな説明で得られるという研究成果が発表された。

いて座A*ブラックホールからやってくる高エネルギーニュートリノ

2014/11/18
由来のわからなかった高エネルギーのニュートリノが、天の川銀河中心の巨大質量ブラックホールからやってくるという兆候が初めてとらえられた。

粒子数2400億で天の川銀河の進化をシミュレーション

2014/11/12
約2400億個の粒子を用いた、過去最大規模の天の川銀河進化の数値シミュレーションが行われた。銀河内の星の観測データと直接比較できるシミュレーションデータを得ることができるようになり、天の川銀河の構造や進化過程が明らかになっていくと期待される。

有志プロジェクトの目で見つけた、1年が不規則な系外惑星

2014/11/11
機械的には検出が難しい、不規則な公転周期の系外惑星を、有志プロジェクトが人間の目で見つけた。他の惑星の性質もわかるなど、この発見は惑星系全体を知る大きな手がかりとなっている。