アルテミスIIミッションのオリオン宇宙船、月から地球に帰還

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日本時間4月11日、有人月ミッション「アルテミスII」のオリオン宇宙船が10日間に及ぶ飛行を終えて地球に帰還した。

【2026年4月13日 NASA

4月2日(日本時間、以下同)に打ち上げられたNASAの有人月ミッション「アルテミスII」のオリオン宇宙船は、4月7日に月の裏側への接近飛行を行って、人類最遠到達記録を更新した。また、4名の宇宙飛行士たちは、地球からは見ることができない月の裏側の地形を直接観測したり、月の縁から地球が現れる「地球の出」とその反対の「地球の入り」を撮影したり、日食観測を行ったりした。

オリオン宇宙船から撮影された月、地球、日食
オリオン宇宙船から撮影された月、地球、日食の写真(上段右の画像の左端の明るい光点は金星)(提供:NASA)

地球帰還当日のミッション10日目、宇宙飛行士が搭乗するクルー・モジュールと、電力や水、酸素の供給や温度、航路の維持を担ってきたサービス・モジュールが分離され、11日午前8時37分にクルー・モジュールは大気圏再突入に向けて姿勢を調整した。

クルー・モジュールとサービス・モジュールの分離
クルー・モジュールとサービス・モジュールの分離(提供:NASA Blogs、以下同)

その約18分後、クルー・モジュールは高度約120kmで大気圏に再突入し、時速約4万kmという猛スピードに達した。機体周囲は超高温のプラズマに包まれ、約2760度になったとみられる。これに伴い、予定通り約6分間の通信遮断(ブラックアウト)が発生した。

大気圏到達時に高度約120kmから撮影した地球
大気圏到達時に高度約120kmでクルー・モジュールから撮影された地球

9時に通信が回復すると、3分後に高度約7kmで減速用パラシュートが開いた。続いて9時4分、高度約1.6kmで減速用パラシュートが切り離され、メインパラシュートが展開した。そして9時7分、クルー・モジュールは米・サンディエゴ沖に着水し、無事地球への帰還を果たした。

クルー・モジュールの着水
クルー・モジュールの着水

着水後の宇宙飛行士
(上段)クルー・モジュール(画像左側)からいかだに移動した宇宙飛行士たち(手前のオレンジの宇宙服を着用している4名)、(中段)いかだを離れて揚陸艦へ運ばれる様子、(下段)揚陸艦のフライトデッキに到着し、笑顔で手を振るVictor GloverさんとChristina Kochさん。画像クリックで表示拡大(提供:NASA Youtube

12日、NASA・ジョンソン宇宙センターで帰還した4名の宇宙飛行士を迎えるセレモニーが開かれ、宇宙飛行士たちがミッションを振り返った。「同じ目的のもとに一分一秒を共に刻み、互いのために犠牲を払うことをいとわず、責任を分かち合う。そんなクルーは、否が応でも強く、見事な絆で結ばれています。」「広大な宇宙の中で、地球はただ静かに浮かぶ救命ボートのようでした。その地球という惑星に住む皆さんが航海を共にするクルーなのです」(宇宙飛行士 Christina Kochさん)。

帰還セレモニーに参加した4名の宇宙飛行士
帰還セレモニーに参加した4名の宇宙飛行士。(左から)カナダ宇宙庁のJeremy Hanseさん、NASAのChristina Kochさん、Victor Gloverさん、Reid Wisemanさん)(提供:NASA Blogs

「これは始まりに過ぎません。私たちは宇宙探査の新時代へ足を踏み入れました。月へ戻り、そこで持続的な活動拠点を構築し、火星探査ミッションを目指して、私たちの歩みは続きます」(NASA飛行運用局局長 Norm Knightさん)。

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