AstroArts Topics

超大質量ブラックホール

超大質量ブラックホールのコロナの磁場を初測定

2018/12/20
アルマ望遠鏡などによる2つの活動銀河の電波観測から、銀河中心にある超大質量ブラックホール周辺のコロナの磁場強度が初めて測定された。磁場強度は従来の理論予測よりもはるかに小さく、こうしたブラックホールコロナの加熱プロセスに再考を迫る結果となっている。

超大質量ブラックホールの周りにあるドーナツ構造の正体

2018/12/06
アルマ望遠鏡での観測とスーパーコンピューターでのシミュレーションにより、活動的な超大質量ブラックホールの周りに存在するドーナツ型の構造の形成過程が解明され、分子ガスと原子ガスの流れで「自然に作られる」ことが示された。

25億光年彼方のクエーサーの中心周囲を回るガス雲

2018/12/04
25億光年彼方のクエーサー「3C 273」の高解像度観測で、クエーサーの中心に位置する超大質量ブラックホールの周りをガス雲が高速で回転運動している様子がとらえられた。

3つの銀河を飲み込みつつある、宇宙で最も明るい銀河

2018/11/22
太陽の350兆倍もの明るさで輝く銀河が、周囲にある3つの銀河を同時に飲み込みつつある様子が、アルマ望遠鏡の観測でとらえられた。

銀河スケールに広がる壮大なガスの噴水

2018/11/15
銀河団の中心に位置する巨大楕円銀河の中心領域で、超大質量ブラックホールにガスが引き込まれ、それが噴水のように激しく放出されるという一連の様子がはっきりととらえられた。

衝突銀河の中心で成長中、衝突間近のブラックホールペア

2018/11/14
X線と近赤外線による衝突銀河の観測から、非常に接近した超大質量ブラックホールのペアが多数見つかった。数千万年以内に衝突、合体する直前の状態とみられる。

銀河中心を高速で公転するガス塊からの赤外線フレア

2018/11/06
天の川銀河の中心に近い領域で赤外線フレアが観測され、その特徴から、ガスの塊が光速の約30%の速度で公転していることが示された。銀河中心に超大質量ブラックホールが存在することを支持する新たな証拠となる。

明るいクエーサーに隠されていた銀河団

2018/08/22
24億光年彼方に、数百個の銀河から構成される銀河団が発見された。中心に存在するクエーサーが明るすぎるために、これまで存在が見逃されてきたものだ。

銀河中心ブラックホールの近傍で一般相対性理論を検証

2018/08/02
天の川銀河の中心に存在する超大質量ブラックホールのすぐ近くを通過する星の観測データから、重力場中の光の波長が長くなる現象「重力赤方偏移」が検出され、その様子が一般相対性理論の予測通りであることが示された。

ブラックホールに引き裂かれた星で作られたジェット

2018/06/21
超大質量ブラックホールの強力な重力で引き裂かれた恒星の物質がジェットとして放射され、そのジェットが伸びていく様子が、赤外線や電波による観測でとらえられた。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

天の川銀河中心部で謎の「G天体」を新たに発見

2018/06/12
天の川銀河の中心部で「G天体」と呼ばれる奇妙な天体の候補が新たに3個見つかった。ガス雲に似ているが恒星のような振る舞いもする天体で、正体は謎のままだ。

巨大ブラックホールに星が飲み込まれると何が見えるか

2018/06/04
超大質量ブラックホールに星が破壊されるときに出る閃光の種類が、地球からブラックホールを見る角度によって変わるというモデルが提唱された。

2日で太陽1個分の質量を飲み込む早食いブラックホール

2018/05/22
これまで知られている中で最も速く成長する超大質量ブラックホールが122億年前の宇宙で発見された。2日で太陽1個分の質量を飲み込むモンスター級のブラックホールだ。

星を飲み込んだブラックホールが放射する電波のこだま

2018/03/26
超大質量ブラックホールから放射される電波とX線の観測データから、X線の強さの変動からしばらく遅れて電波もまったく同じ変動をしている例が見つかった。ブラックホールに吸い込まれる物質の量に比例して電波の強さが調節される仕組みが存在するようだ。

宇宙は原始銀河団であふれている

2018/03/07
すばる望遠鏡が約120億光年彼方の宇宙に、銀河団の祖先である「原始銀河団」を200個近く発見した。従来の10倍もの発見数という大規模なサンプルから、遠方宇宙における原始銀河団の特徴が初めて統計的に明らかにされた。

磁場が描き出す、天の川銀河中心のガスや塵のフィラメント構造

2018/02/27
天の川銀河の中心に潜む超大質量ブラックホールの周囲に位置する、渦巻くガスや塵の中の磁力線を示した初の高解像度マップが作成された。

超大質量ブラックホールは銀河進化と無関係か

2018/02/21
超大質量ブラックホールが存在する銀河中心部からの電離ガス流は周囲の分子ガスの運動や星形成活動に大きな影響を及ぼすと考えられてきたが、ガス流の影響をほとんど受けずに銀河に存在する一酸化炭素ガスがアルマ望遠鏡の観測で発見された。必ずしもブラックホールと銀河が互いに影響を及ぼし合っているわけではないことを示す成果である。

最大級の超大質量ブラックホールは銀河より速く成長

2018/02/21
X線天文衛星「チャンドラ」などの観測データを使った2つの研究から、最大級の質量を持つ銀河中心ブラックホールの成長速度は母銀河の星形成率よりもずっと速いことが示された。

活発な超大質量ブラックホールを取り巻く、回転するドーナツ状のガス雲

2018/02/15
活発な超大質量ブラックホールの周囲を取り巻く、回転するドーナツ状の分子ガスがアルマ望遠鏡でとらえられた。このようなガス雲の存在は古くから提唱されていたが、観測で直接確認されたのは初めてのことだ。

大食いの銀河中心ブラックホールは偏った円盤の影響かもしれない

2018/02/08
アンドロメダ座大銀河などの中心核に存在する「偏った円盤」状の星団が壊れずに長期間存在できるメカニズムが初めて明らかになった。1年に1個という高頻度で星を飲み込む中心ブラックホールがあるのは、こうした円盤の影響による可能性も示唆されている。