AstroArts Topics

恒星・銀河

銀河中心核を活性化した小銀河の合体を示す証拠

2017/10/31
くじら座の銀河M77は、見かけは穏やかながら中心核が非常に活動的だ。すばる望遠鏡による観測で、かつてM77が別の小銀河を飲み込み、M77中心の超大質量ブラックホールを活性化させていたことを示す証拠が見つかった。

超巨星ナオスの光点が生み出す恒星風内の渦構造

2017/10/31
約1080光年彼方の超巨星ナオスの表面に複数の巨大な光点が存在し、恒星風の中に渦を巻く大規模な構造を作っていることが明らかになった。

ハッブル宇宙望遠鏡版「メシエカタログ」

2017/10/26
「メシエカタログ」に登録されている110個の天体のうち、ハッブル宇宙望遠鏡で撮影された63個の天体の画像が一覧公開された。リストは今後も更新されていく予定である。

三日月とリングは惑星誕生のサイン

2017/10/25
アルマ望遠鏡が若い星「オリオン座V1247星」の周りの塵を観測し、星を取り巻くはっきりとした内側の環と、淡い三日月形をした外側の環をとらえた。

光の偏りの小ささを観測、中性子星合体で金が作られることを独立に示唆

2017/10/24
8月17日に重力波が検出された中性子星同士の合体現象について、光の偏りが小さいという観測結果が得られ、金などの重い元素が中性子星合体で作られていることが光の明るさの観測とは独立に示された。

【レポート】「重力波天体が放つ光を初観測」記者会見

2017/10/20
10月17日に東京大学で開催された記者会見「重力波天体が放つ光を初観測〜日本の望遠鏡群が捉えた重元素誕生の現場〜」の様子を、星ナビ連載「天文台マダムがゆく」著者の梅本真由美さんがレポート。

岩石惑星を飲み込んだ恒星クロノス

2017/10/18
地球から約350光年の距離に位置する連星の観測により、一方の星が地球質量15個分の岩石惑星を飲み込んだ痕跡が示された。

連星中性子星の合体からの重力波を初検出、電磁波で重力波源を初観測

2017/10/17
8月17日、連星中性子星の合体によって発せられた重力波が初めて検出された。直後から世界中の望遠鏡や天文衛星で観測が行われ、初めて重力波源が電磁波でもとらえられた。理論的に予測されていた、中性子星合体に伴う電磁波放射現象「キロノバ」の発生も初めて確認されている。

Ia型超新星のヘリウム核融合反応説を支持する初の観測的証拠

2017/10/12
すばる望遠鏡で観測された爆発直後のIa型超新星のデータ解析から、これまで提案されていた爆発メカニズムの一つによって超新星のふるまいを説明できることが確かめられた。ヘリウム核融合反応説を支持する、初の確固たる観測的証拠である。

地球外生命の指標として不適格か、赤ちゃん星にもクロロメタンが存在

2017/10/11
赤ちゃん星の連星系という星間空間で、有機ハロゲン化合物「クロロメタン」が初めて発見された。この物質はチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星でも発見されており、生命が存在しない環境でも自然に作られて長く存在し続けるようだ。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

低温環境で液体のようにふるまう氷

2017/10/06
分子雲に存在する氷である星間氷を模した紫外線照射非晶質氷が、極低温で固体状態ではなく、液体的にふるまうことが発見された。

ビッグバン直後の超音速ガス流が生んだモンスターブラックホールの種

2017/10/05
スーパーコンピューターによるシミュレーションで、ビッグバン直後の超音速ガス流から太陽の3万4000倍もの質量をもつ巨大ブラックホールが誕生する様子が再現された。初期宇宙に存在する超大質量ブラックホールの種になるものと考えられる。

分子雲では初となる直線炭素鎖分子の検出

2017/10/05
電波観測により、おうし座の分子雲領域に直線炭素鎖分子C7Hが検出された。分子雲に見つかったのは初めてのことで、原始地球の有機物の起源を解明する手がかりともなる結果だ。

重力波検出に貢献した研究者3名、ノーベル物理学賞を受賞

2017/10/04
2017年のノーベル物理学賞は、世界で初めての重力波検出に貢献したアメリカの研究者3名が受賞した。

「重力よりも強い」光の力が支配する超大質量ブラックホール近傍

2017/10/04
400個の活動銀河核の分析から、銀河中心の超大質量ブラックホールを取り巻くガスや塵はブラックホールのごく近傍に位置しており、その配置は主に中心部から発生する電磁波の放射圧で決まることが明らかになった。ブラックホールが急速に物質を吸引し、光の放射圧が重力よりも強くなると、ガスが吹き飛ばされてしまうためブラックホールは太り続けることができなくなるという。

土星状星雲の不思議な構造

2017/10/03
ヨーロッパ南天天文台のVLTが観測した、みずがめ座の「土星状星雲」の画像が公開された。塵の分布が詳細にとらえられており、内外のシェル構造や波のような構造などが浮かび上がった。

スーパーコンピューター「京」が解き明かす天体衝撃波の3次元構造

2017/10/02
超新星爆発等によって発生する強い天体衝撃波の3次元構造が、スーパーコンピューター「京」を用いた研究により世界で初めて明らかにされた。

超新星の標準理論をくつがえす新種の天体

2017/09/29
現在の超新星爆発の標準理論では説明不可能な超新星が発見された。類似したタイプの10倍以上のエネルギーで爆発したその超新星は、理論的予言はあったものの観測されていなかった新種の天体かもしれない。

4例目の重力波検出

2017/09/28
アメリカの2台のレーザー干渉計型重力波検出器「LIGO」とヨーロッパの重力波検出器「Virgo」が、観測史上4例目となる重力波を検出した。3つの検出器がほぼ同時に重力波を検出したのは今回が初めてのことだ。

年老いた赤い星を取り巻く巨大なガスの泡

2017/09/28
赤く輝く年老いた星「ポンプ座U星」の周りに広がる、2700年前に噴出したガスが作る巨大な泡構造がアルマ望遠鏡によってとらえられた。泡の半径は太陽から地球までの距離の1万倍にも達している。