AstroArts Topics

恒星・銀河

最大級の超大質量ブラックホールは銀河より速く成長

2018/02/21
X線天文衛星「チャンドラ」などの観測データを使った2つの研究から、最大級の質量を持つ銀河中心ブラックホールの成長速度は母銀河の星形成率よりもずっと速いことが示された。

ばら星雲の空洞の謎を解く新たな数値モデル

2018/02/20
ばら星雲の中心にある空洞の年齢や大きさが理論的予測と合わないという未解決の問題について、従来の矛盾を解決する新たなモデルがコンピューターシミュレーションで示された。

活発な超大質量ブラックホールを取り巻く、回転するドーナツ状のガス雲

2018/02/15
活発な超大質量ブラックホールの周囲を取り巻く、回転するドーナツ状の分子ガスがアルマ望遠鏡でとらえられた。このようなガス雲の存在は古くから提唱されていたが、観測で直接確認されたのは初めてのことだ。

宇宙の極低温下でガスが凍りつかない理由

2018/02/14
実験室に宇宙空間を再現した研究から、光の届かない冷たい宇宙空間に漂う氷の微粒子から分子がガスの状態で放出される仕組みが世界で初めて明らかにされた。様々な分子が極低温の環境下で凍りつかずにガスの状態で存在できる理由を示す成果だ。

TRAPPIST-1の惑星に地球に似た大気や大量の水が存在か

2018/02/13
赤色矮星「TRAPPIST-1」を周回する7個の系外惑星に関する新たな研究成果が相次いで発表された。内側の5惑星は二酸化炭素などからなる薄い大気を持つ可能性が示唆されたほか、一部の惑星には地球の250倍もの水が存在するかもしれないという結果が得られている。

「ステファンの五つ子」で見つかった銀河の共食いの証拠

2018/02/13
ハワイのCFHT望遠鏡で「ステファンの五つ子」と呼ばれる銀河群の淡い構造を写し出す長時間観測が行われ、古い星からなるハローが広範囲に広がっていることが明らかとなった。この銀河群で起こっている大規模な衝突のダイナミクスを研究する上で重要な成果だ。

明るさを増す恒星風の衝突現場

2018/02/09
恒星風同士の衝突が2000年代に観測されていた連星で、10年後にX線放射がさらに強力になっている様子が明らかになった。

大食いの銀河中心ブラックホールは偏った円盤の影響かもしれない

2018/02/08
アンドロメダ座大銀河などの中心核に存在する「偏った円盤」状の星団が壊れずに長期間存在できるメカニズムが初めて明らかになった。1年に1個という高頻度で星を飲み込む中心ブラックホールがあるのは、こうした円盤の影響による可能性も示唆されている。

宇宙論の標準モデルで説明できない衛星銀河の運動

2018/02/07
巨大楕円銀河「ケンタウルス座A電波源」を取り巻く衛星銀河の大半が、共通の軌道面を同じ向きで周回していることが明らかとなった。標準的な宇宙論に基づく予想とは合わない結果だ。

暗がりからの輝き、星形成領域おおかみ座3

2018/02/06
ヨーロッパ南天天文台で観測された星形成領域「おおかみ座3」の画像が公開された。濃い青色の星が放つまぶしい光と真っ黒にたなびく暗黒星雲のコントラストが美しい。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

大マゼラン雲で複雑な有機化合物を発見

2018/02/05
アルマ望遠鏡による観測で、大マゼラン雲に「ジメチルエーテル」や「ギ酸メチル」が存在する証拠が得られた。天の川銀河の外で発見されたものとしては最も複雑な分子だ。

ダークマターの動きを教える天の川銀河最古の星々

2018/01/31
天の川銀河のダークマターの速度分布が古い恒星の速度分布とよく一致していることが大規模数値シミュレーションのデータから明らかになった。ダークマターの直接検出を目指している観測実験にも役立つ結果だ。

3種の高エネルギー粒子の起源は同じかもしれない

2018/01/29
超高エネルギー宇宙線と非常に高エネルギーのニュートリノ、高エネルギーガンマ線という3種類の粒子の起源が同じである可能性がシミュレーション研究で示された。ブラックホールからの相対論的ジェットがその起源かもしれないという。

普通ではない風が吹くホットジュピター

2018/01/29
高温巨大ガス惑星「ホットジュピター」の一つ「CoRoT-2 b」では高温領域が予想外の場所にあることが赤外線観測で明らかにされた。この惑星では他のホットジュピターとは異なり、西向きの風が吹いているようだ。

人類史上最も広大で詳細な天の川の電波地図が完成

2018/01/26
長野県の野辺山45m電波望遠鏡を用いた「FUGINプロジェクト」で2014年から2017年にかけて行われた観測から、天の川銀河を高分解能で広範囲にとらえた電波地図が完成した。

超新星爆発から遅れて生成される塵

2018/01/25
II型超新星爆発で生成されたとみられる塵の分析から、塵は爆発から2年以上経過してから放出されたことが明らかになった。

連星中性子星の衝突・合体現象から届く明るいX線残光

2018/01/24
昨年8月に検出された重力波源「GW170817」が4か月後にもX線で明るい様子が観測された。

星の動きから検出された球状星団中のブラックホール

2018/01/23
球状星団に含まれる星の運動の観測から、星団の中心に太陽の4倍ほどの質量を持つブラックホールが存在しているらしいことが明らかにされた。

自転していない中性子星の限界質量

2018/01/22
中性子星の質量はほとんどが太陽質量の1.4倍前後だが、なかには太陽の2倍以上の質量を持つものも見つかっている。最新の研究によると、自転していない中性子星の限界質量は太陽の2.16倍になるという。

ブラックホールの自転が高速ジェットの形成に与える影響

2018/01/19
多数の超大質量ブラックホールの解析により、ブラックホールの自転が宇宙の遠方から届く電波の源である高速ジェットの形成に影響している可能性が示された。