AstroArts Topics

恒星・銀河

すばる望遠鏡、天の川銀河の極めて暗い衛星銀河を発見

2016/11/22
すばる望遠鏡の超広視野焦点カメラ「HSC」が撮像したデータから、天の川銀河に付随する衛星銀河「Virgo I」が新たに発見された。最も暗い矮小銀河の一つで、天の川銀河の形成史やそれを左右するダークマターの性質を知る上で重要な成果だ。

観測史上最も明るい高速電波バースト

2016/11/21
高速電波バーストとは、数十億光年彼方で発生する謎めいた電波フラッシュだ。2015年に観測された現象は、これまでの高速電波バーストのうちで最も明るく、最も正確に位置が特定できたものとなった。

2機の天文衛星で重力マイクロレンズ現象を観測、褐色矮星を発見

2016/11/15
地上の天体望遠鏡とNASAの赤外線観測衛星「スピッツァー」とガンマ線観測衛星「スウィフト」が協力して重力マイクロレンズ現象を観測し、褐色矮星を発見した。

VLTが直接撮像した3つの原始惑星系円盤

2016/11/10
ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTが、3つの若い星の周囲に存在する原始惑星系円盤を直接撮像でとらえた。そのうちの1つでは数か月の間に起こった変化までもが見えている。

重力レンズが見せたガンマ線フレアのリプレイ

2016/11/09
70億年前にクエーサーから放射されたガンマ線が、重力レンズ効果を受けて2つの異なる経路を通ったことによって、11日差で2回観測された。このクエーサーは観測史上最も遠い超高エネルギーガンマ線源だという。

星とガスの波が作りだす銀河の目玉模様

2016/11/08
銀河同士の相互作用により、銀河の渦巻きの中に星とガスの巨大な波が生じていることが明らかになった。掃き集められたガスの中で盛んに星が誕生し、銀河には目玉のような模様が作られている。

系外惑星を取り巻く、惑星の公転と逆回転する巨大な環

2016/11/04
系外惑星「J1407b」の環が主星J1407の潮汐力によって破壊されないメカニズムがシミュレーションによって解明された。環の回転の向きが惑星の公転と反対であれば、すぐには壊れないようだ。

接近した若い3連星の形成が進む現場

2016/10/28
若い星を取り巻く塵の円盤が分裂し、円盤内で若い3連星が作られる現場が、アルマ望遠鏡などによる観測で初めてとらえられた。

伸びた楕円軌道の連星、ハートビート星に迫る

2016/10/27
心電図のような明るさの変化を示す連星系「ハートビート星」に迫る最新の研究成果が発表された。長く伸びた楕円軌道には未発見の星の存在が関係しているのかもしれない。

宇宙に存在する銀河は2兆個、従来の見積もりの10倍

2016/10/17
これまで宇宙には2000億個ほど銀河が存在すると考えられてきたが、銀河の3次元分布図とモデルを基にした新しい見積もりによれば、その10倍の2兆個も存在するようだ。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

「きぼう」搭載のCALETが裏付け、LIGO検出の重力波はブラックホールの合体由来

2016/10/12
昨年重力波が検出されたのと同じ時期に、国際宇宙ステーションの高エネルギー電子・ガンマ線観測装置「CALET」がX線・ガンマ線を観測しなかったことにより、LIGO検出の重力波がブラックホール合体由来であると裏付けられた。

赤色巨星から放たれる高温で巨大なキャノンボール

2016/10/11
死にゆく星の近くから放出されている、火星の2倍ほどの質量を持つ高温プラズマの塊が観測された。放出は8.5年ごとに起こり、過去400年間にわたって繰り返されてきたようだ。

大マゼラン雲の外縁部に微かな星の集団

2016/10/06
大マゼラン雲の外れに、非常に微かな年老いた星の集団が見つかった。大マゼラン雲と重力的に結びついている伴天体かもしれない。

天の川銀河で最もミステリアスな星の、さらなる妙なふるまい

2016/10/05
はくちょう座の恒星「KIC 8462852」は、非常に短い間に非周期的な減光が見られるなど謎めいたふるまいで私たちを驚かせ続けている。この星に関する最新の研究結果は、その謎をさらに深めるものとなった。

渦巻きの腕に抱かれる生まれたての星

2016/10/04
生まれたての星の周囲に、塵でできた渦巻きが発見された。星を取り巻く円盤中で、星と円盤の物質、その中で生まれているかもしれない惑星の重力が複雑に相互作用して作られたとみられる。

アルマ望遠鏡で探るハッブル・ウルトラディープフィールド

2016/09/30
ハッブル宇宙望遠鏡が写し出した宇宙の最深部「ハッブル・ウルトラディープフィールド」がアルマ望遠鏡でも観測され、これまで知られていなかった場所と時代に星を作るガスが存在していることが初めて明らかになった。

重力マイクロレンズ現象の観測で見つかった、連星を公転する系外惑星

2016/09/28
重力マイクロレンズ現象をとらえた観測で2007年に見つかった系外惑星が、赤色矮星の連星の周りを公転していることがハッブル宇宙望遠鏡で確認された。

10億個以上の星を記録、「ガイア」の初カタログ公開

2016/09/20
位置天文衛星「ガイア」の観測から作られた10億個以上の星のカタログが公開された。200万個の星については距離と動きのデータも収められており、最高精度の天の川銀河の立体星図作成という目標に向かって着実に進んでいる様子がうかがえる。

瞬く間に生まれ変わったアカエイ星雲の中心星

2016/09/16
惑星状星雲の中心で輝く星の表面温度が下がっている様子が観測された。過去には温度上昇も見られており、両方の温度変化がとらえられた初の例となる。

アルマがとらえた、巨大氷惑星の形成現場

2016/09/15
若い恒星の周囲に広がる原始惑星系円盤をアルマ望遠鏡で観測したところ、円盤中の暗い隙間の一つに小さな塵が多く存在していることがわかった。ここには海王星程度の大きさの巨大氷惑星が存在する可能性が高いと考えられる。