AstroArts Topics

恒星・銀河

スパコンで探る、謎の超高輝度X線パルサーの正体

2016/09/14
X線で極めて明るく輝く天体のうち周期的な明滅が見られるものについて、その中心天体がブラックホールではなく中性子星でも明るく光り得ることが、スーパーコンピュータ「アテルイ」による計算で示された。

天の川銀河の歴史を物語る化石のような星団

2016/09/13
天の川銀河内の星団の一つ「ターザン5」に、年齢が70億年ほども異なる、非常に年老いた星と若い星が見つかった。

中質量星の伴星を撮像、主星から離れた惑星の探査にも応用

2016/09/08
すばる望遠鏡を用いた中質量星の観測から、その周囲を回る伴星が直接撮像で見つかった。観測結果を惑星形成理論から予測される惑星などの伴天体の数や分布と比べることで、理論の検証と理解につながる。

大マゼラン雲にホットコアを検出、天の川銀河外で初

2016/09/06
生まれたばかりの星を包む分子雲「ホットコア」が大マゼラン雲に検出された。天の川銀河以外の銀河で見つかったのは初めてのことだ。天の川銀河内のものと化学組成が著しく異なっており、星や惑星の材料となる物質の多様性を探る手がかりの一つになると考えられる。

112億年彼方、X線が検出された最遠の銀河団

2016/09/01
ハッブル宇宙望遠鏡で発見された銀河の集まりが銀河団であることが、アルマ望遠鏡やX線天文衛星などの観測から明らかになった。この天体までの距離は112億光年で、X線が検出された銀河団としては最遠のものである。

99.99%がダークマターでできた銀河

2016/08/29
かみのけ座の方向に、天の川銀河と同程度の質量を持ちながら、そのほとんどがダークマターでできている銀河が見つかった。

太陽系に最も近い恒星に地球サイズの惑星を発見

2016/08/25
太陽系に最も近い恒星「プロキシマケンタウリ」の周りを回る系外惑星が発見された。地球よりやや大きい岩石惑星とみられ、約11日周期で公転しており、ハビタブルゾーンに位置しているようだ。

太陽の30倍重い若い星

2016/08/24
太陽の30倍以上もの質量を持つ若い星が見つかった。こうした星は短命なため研究が難しく、大質量星の形成に関する貴重な情報が得られそうだ。

惑星に生命が存在できるための、距離以外の条件

2016/08/22
惑星に生命が存在できる条件として、いわゆる「ハビタブルゾーン」にあるというだけでは不十分だという研究論文が発表された。惑星誕生時の内部の温度も重要な条件となるという。

自然界に働く「第5の力」発見か

2016/08/18
新しく発見された可能性がある、これまで知られていなかった粒子は、自然界の「第5の力」の存在を示すものかもしれないという説が発表された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

モンスター星の光で進化するオリオン座大星雲

2016/08/17
アルマ望遠鏡などによる観測で、活発な星形成活動が続くオリオン座大星雲の中で生まれたばかりの巨大星にあぶられ高い圧力で圧縮される分子ガスの様子が、これまでになく克明に描き出された。

プレアデス星団の星々の自転速度を測定

2016/08/16
NASAの探査衛星「ケプラー」の観測から、プレアデス星団の星々の自転速度が計測された。星の周囲のどこでどのように惑星が形成されるのか、星団の星がどう進化するのかについて理解が深まると期待されている。

超大質量ブラックホールへのガス降着の鍵は超新星爆発?

2016/08/12
銀河中心の超大質量ブラックホールの周囲に広がる高密度分子ガス円盤が、ブラックホールへの質量の供給源として重要であることが初めて示された。円盤で発生する超新星爆発がブラックホールの成長を駆動するという理論予測を観測的に支持するもので、超大質量ブラックホールの起源の解明につながる観測結果である。

初検出された重力波の起源は原始ブラックホールかもしれない

2016/08/08
重力波と共に発見された連星ブラックホールは、宇宙の誕生直後に形成された原始ブラックホールであるという新理論が発表された。今後、観測データが蓄積されることにより、この理論の検証が可能になると期待されている。

天の川銀河の中心付近に若い星の「すき間」が存在

2016/08/03
天の川銀河の中心方向を近赤外線で観測したところ、29個のケフェイド変光星が見つかり、その多くが銀河中心から8000光年以上離れたところに存在していることが明らかにされた。銀河中心の領域には、誕生から3億年程度以内の若い星がほとんどない「すき間」が存在しているようだ。

古代エジプトの神の目に似た、珍しい重力レンズ天体

2016/07/27
すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHSCが撮影したデータの中から、2つの遠方銀河が手前にある別の銀河によって同時に重力レンズ効果を受けているという、極めて珍しい重力レンズ天体が発見された。見た目もユニークな天体で、古代エジプトの神聖なる神の目にちなみ「ホルスの目」と名付けられた。

地球サイズの系外惑星の大気を初観測

2016/07/25
地球サイズの系外惑星の大気が初めてハッブル宇宙望遠鏡で観測され、ガス惑星のように水素を主成分とした大気ではないことが明らかになった。

天の川銀河のバルジに見られる巨大なX字形構造

2016/07/21
研究者によるツイッターへの投稿がきっかけで、天の川銀河の中心部に存在する、星が作る巨大なX字形構造の姿が明らかになった。

アルマ望遠鏡、偏波観測で世界最高感度を達成

2016/07/20
アルマ望遠鏡では通常の科学観測と並行して、観測性能を実証する「科学評価観測」も行われている。その評価観測で得られたデータの解析から、アルマ望遠鏡がミリ波の偏波観測において世界最高感度を有していることが確認された。

青みがかった超新星、初代星を発見する鍵

2016/07/14
重元素が欠乏している宇宙初代の星が起こす超新星爆発の光度変化をコンピュータ・シミュレーションで調べたところ、光度が安定する期間である「プラトー期」が暗く短いことや青い波長が強く出ることがわかった。こうした天体の直接観測につながる手がかりとなりそうだ。