AstroArts Topics

恒星・銀河

彗星の群れが原因か、ケプラーがとらえた恒星の謎のふるまい

2015/11/25
系外惑星探査衛星「ケプラー」による4年間のモニター観測で、KIC 8462852という恒星の光が劇的に暗くなるという風変わりな現象がとらえられた。これまで見られたことがない謎のふるまいで、追加の赤外線観測によると彗星が関係しているかもしれないという。

地球の周りのダークマターは、長いフィラメント状?

2015/11/24
シミュレーション研究から、髪の毛のように細長いフィラメント状のダークマターの存在が提唱された。地球の周りにも多く「生えて」いるかもしれない。

世界初、形成途中の惑星を直接撮像

2015/11/20
若い恒星の周囲を取り囲む円盤中に、現在作られつつある形成途中の惑星が見つかった。こうした天体の存在が間接的に示されるのではなく直接撮像されたのは初めてのことだ。

3次元地図から探る太陽系近傍の新たな姿

2015/11/18
ヨーロッパの位置観測衛星「ヒッパルコス」のデータから、太陽系近傍に存在する高温大質量星であるOB型星の3次元立体分布図が作られた。太陽系のお隣にあたる領域に新しい星のグループの存在が明らかにされ、オリオン座の星の起源に光が当てられたほか、従来知られてきた「グールド帯」は存在そのものに疑問が投げかけられることになった。

太陽系の未来か、白色矮星を取り巻く円盤状構造

2015/11/16
12年間にわたる観測で、死を迎えた星とかつてその星の周りにあった小天体との相互作用が初めて詳しく解明された。太陽系も遠い未来にはこのような運命をたどるのかもしれない。

銀河から引きはがされ長くたなびくX線の尾

2015/11/11
X線天文衛星「チャンドラ」による観測で、銀河団に属する銀河から引きはがされたX線で輝く尾のようなものが見つかった。尾の長さは約25万光年もあり、X線の尾としてはこれまでに検出されたものの中でもっとも長い。

2兆4600億kmの間欠ジェットを吹き出す原始星

2015/11/09
アルマ望遠鏡による電波観測で、原始星からガスのジェットが矢継ぎ早に噴出しているようすがとらえられた。ジェットは驚くほど規則正しく噴出と休止を繰り返しており、放出されたガスは、2兆4600億kmもの距離にまで伸びている。

85億光年かなたに太陽の1000兆倍の質量を持つ巨大銀河団

2015/11/04
85億光年かなたに、質量が太陽の1000兆倍という巨大な銀河団「MOO J1142+1527」が発見された。これほど遠方宇宙に発見された構造としては観測史上最大だ。

天の川銀河のバルジに、若い星からできた円盤構造

2015/11/04
ヨーロッパ南天天文台の望遠鏡「VISTA」による天の川銀河の観測で、これまで知られていなかった円盤状に集まる若い星が発見された。銀河中心のバルジに存在する厚い塵の雲に隠されていたのだが、赤外線で塵を見通すことによって見つかったものだ。

ブラックホール連星誕生か、珍しい過剰接触連星

2015/10/27
大マゼラン雲に存在するタランチュラ星雲中の連星VFTS 352を観測したところ、2つの若い星は互いの表面が接触していることがわかった。最終的には1つの巨大な星になるかブラックホール連星になるかもしれないという。

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地球は先駆者、生命に適した惑星9割の誕生はこれから

2015/10/23
ハッブル宇宙望遠鏡と系外惑星探査衛星「ケプラー」などの観測データを基にした最新の理論研究から、生命が存在しうる惑星のうち9割以上はまだ作られていないという見積もりが発表された。46億年前に誕生した地球は、かなりの先駆者ということになる。

「すざく」観測で判明、1000万光年スケールで均一な元素組成

2015/10/21
X線天文衛星「すざく」によるおとめ座銀河団の広域観測から、銀河団の内側から外縁部にわたって元素組成が一定であり、さらにその組成は太陽系周辺とほぼ同じであることが明らかになった。

金属過剰の太陽型星3つに系外惑星を検出

2015/10/21
岡山天体物理観測所などの観測から、金属量過剰を示す3つの太陽型星の周りに、計5つの系外惑星が発見された。中心星から遠く離れた公転周期の長い惑星は検出例が少なく、こうした惑星系の形成を理解するうえで重要な情報になると期待される。

アルマ望遠鏡が明らかにした、遠方銀河の活発な星形成

2015/10/19
アルマ望遠鏡などが激しく星形成活動を行っている遠方のスターバースト銀河7つを観測し、それらの銀河の環境が近傍のスターバースト銀河と似ていることを明らかにした。

けんびきょう座AUを取り巻く円盤で謎の高速さざ波現象

2015/10/14
32光年彼方の若い恒星「けんびきょう座AU」を取り囲む巨大な塵円盤に、高速で移動するさざ波のような特徴が発見された。星の活発なフレアと関係があるのではないかとみられている。

若い星を取り巻く、華やかな二重リング

2015/09/30
アルマ望遠鏡が、若い星「おおかみ座IM星」の周りに二重の華やかなリングをとらえた。重イオンでできたリングの化学的性質の観測は、原始惑星系円盤の性質を理解する手がかりとなる。

世界初、原始星から噴き出す竜巻状高速ガス流を発見

2015/09/30
鹿児島大学を中心とする研究グループが国立天文台のVERA望遠鏡を用いて、ぎょしゃ座の原始星「S235AB」を1年あまりにわたり継続観測し、星から吹き出す高速ガス流が竜巻状の回転運動を伴っていることを発見した。

銀河の「化石」が明らかにした大質量銀河の形成と進化

2015/09/30
ビッグバンから40億年後の宇宙に存在している、既に星形成活動を終えた銀河をすばる望遠鏡で観測したところ、遠方銀河の恒星の性質が近傍宇宙で観測される楕円銀河のものとよく一致することがわかった。また、恒星に刻まれた情報を元に銀河の祖先をあぶり出し、およそ110億年にわたる楕円銀河の進化の様子が描きだされた。

貧弱な矮小銀河の内部でパワフルな星形成

2015/09/16
アルマ望遠鏡で天の川銀河に近い矮小不規則銀河を観測したところ、その内部にコンパクトな星間分子雲の群れが見つかった。星の材料が豊富とはいえない矮小銀河で密集した星団が作られる理由の解明につながる研究成果だ。

生命がいなくても酸素が豊富な地球型惑星は存在しうる

2015/09/11
太陽系外の惑星に酸素が検出されれば、そこに生命がいると期待される。しかし、酸化チタンの反応で酸素が発生すれば、生命がいなくても豊富な酸素大気を持つ地球型惑星が存在しうることが理論的に明らかにされた。