AstroArts Topics

恒星・銀河

褐色矮星の表面に木星のような縞模様

2020/05/14
現在知られている褐色矮星の中で太陽系に一番近いLuhman 16Aに雲の帯があり、木星のような縞模様となっていることを示唆する観測結果が得られた。

MAXIがとらえた軟X線による新たな全天地図

2020/05/11
国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」に設置されているX線観測装置「MAXI」のデータから、世界初となるX線CCDでの軟X線全天マップが作成された。

これまでで最も地球に近いブラックホールを発見

2020/05/08
地球から約1000光年の距離にあるブラックホールが発見された。これまでに知られている中では地球に最も近く、2個の恒星との三重連星になっている。

TAMA300で実証、重力波検出の量子雑音を抑える新技術

2020/05/01
国立天文台三鷹の重力波検出器「TAMA300」が改造され、重力波の検出時に量子力学的に避けられない揺らぎである量子雑音を制御する技術が開発された。世界中の重力波望遠鏡の感度向上や観測可能な現象数の増加につながることが期待される。

銀河衝突で刺激された超大質量ブラックホールから噴き出すジェット

2020/04/28
2つの渦巻銀河の衝突によって一方の銀河中心核が明るくなり、光速近くで物質が噴き出す「ジェット」が生じつつあることを示す画像が、すばる望遠鏡によって撮影された。

打ち上げから30周年を迎えたハッブル宇宙望遠鏡

2020/04/27
1990年4月24日のハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げから30周年を祝した画像が公開された。

フォーマルハウトb消失、系外惑星ではなかった可能性

2020/04/23
世界で初めて直接撮像により発見された系外惑星は、実在しなかったかもしれない。みなみのうお座の1等星フォーマルハウトを撮影したハッブル宇宙望遠鏡の画像に写っていた光の点は10年の時を経て消失しており、小天体同士の衝突で生じた一時的な輝きだった可能性があるという。

地球とよく似たサイズと温度の系外惑星、見落としからの発見

2020/04/22
運用を終了したNASAの探査衛星「ケプラー」の観測データを見直したところ、これまでケプラーが発見したどの系外惑星よりもサイズと温度が地球に近くハビタブルゾーンに位置する天体が新たに見つかった。

天の川銀河中心の星の運動からアインシュタインの予言を実証

2020/04/21
天の川銀河の中心ブラックホールを回る恒星の動きを27年間にわたって観測した結果、星の軌道が一般相対性理論の予測通りのずれを生じていることが示された。

褐色矮星の風速を初測定、秒速650m

2020/04/16
赤外線天文衛星スピッツァーなどの観測から、恒星と惑星の中間的な質量を持つ天体である褐色矮星の表面におけるガスの移動速度が初めて計測され、太陽系で一番強い風が吹く海王星を超えていることが示された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

宇宙論の大前提がゆらぐ?宇宙膨張が方向によって異なる可能性

2020/04/15
宇宙は全ての方向に等しい速度で膨張していると考えられてきたが、800個以上の銀河団のX線観測データを用いた研究で、膨張速度に想定以上のばらつきが検出された。宇宙論に関わる重要な前提である「等方性」が成り立たない可能性を示唆する結果である。

50億光年彼方のクエーサーの中心ジェットを高解像度観測

2020/04/14
史上初めてブラックホールの撮影に成功した「イベント・ホライズン・テレスコープ」が同じ時期に行っていた観測で撮影した、50億光年彼方のクエーサーの中心で輝くジェットの高解像度画像が公開された。

20分周期で公転するヘリウム白色矮星連星

2020/04/08
公転周期がわずか20分という白色矮星同士の連星が発見された。将来の宇宙重力波望遠鏡で検証用の重力波源天体として利用できそうだ。

中間質量ブラックホールの決定的証拠をHSTで確認

2020/04/06
存在が議論される中間質量ブラックホールについて、「潜伏先」の一つとされる天体をハッブル宇宙望遠鏡が高解像度で観測した。その結果、天体が8億光年彼方の星団であることが判明し、そこに太陽5万個分の質量を持つブラックホールが潜んでいることがほぼ確実となった。

重力レンズで110億光年彼方の銀河中心核にズームイン

2020/04/02
110億光年彼方にあるクエーサーの観測で、銀河中心の超大質量ブラックホールから数万年前に誕生したとみられるジェットが吹き出し、周囲の星間ガスを揺さぶっている様子がとらえられた。進化の初期段階にある銀河でもジェットが星の材料を押し流し銀河の進化に関わっていることを示す成果である。

野辺山45m電波望遠鏡の電波地図から見えた星形成の現場

2020/03/30
国立天文台野辺山宇宙観測所の45m電波望遠鏡の広い視野を活かし、太陽系近傍の3つの星形成領域を世界最高級の解像度で描いた広域の電波地図が作成された。

太陽が2つある惑星の回り方

2020/03/27
これまでに行われた系外惑星の捜索では、2つの恒星からなる連星系の中でも惑星が見つかっているが、いずれも惑星の回転と恒星どうしの回転の軌道面が一致している。だがアルマ望遠鏡の観測結果によれば、恒星の間隔が離れた連星系では軌道がかなり傾いた惑星も生まれているようだ。

生まれたての巨大ガス惑星は落下の運命を避けられる

2020/03/25
木星やそれ以上に大きなガス惑星の形成を再現しようとすると、従来の理論では生まれてすぐに中心星へ落下してしまう。この問題を解決し、現実に太陽系外で発見されている巨大ガス惑星の質量や軌道を説明できるモデルが提唱された。

天の川銀河外縁部の分子雲衝突候補天体の距離を精密測定

2020/03/18
天の川銀河の外縁部に位置する星形成領域「IRAS 01123+6430」までの正確な距離が測定され、従来の見積もりより約7000光年遠いことが明らかにされた。

鉄の雨が降る惑星

2020/03/17
地球から640光年離れた系外惑星で、摂氏2400度に達する昼側の大気に蒸発した鉄が含まれることを示す観測データが得られた。1500度と比較的「涼しい」夜には鉄がなくなるので、昼から夜に切り替わる部分では鉄の蒸気が雨となって降り注いでいるようだ。