AstroArts Topics

恒星・銀河

ブラックホールを取り巻くコロナの分布、X線偏光で明らかに

2022/12/01
ブラックホールと恒星からなる連星系「はくちょう座X-1」のX線偏光観測により、ブラックホール近傍に存在するとされてきた超高温のコロナについて、位置と形状を特定する手がかりが得られた。

マグネターの超強磁場、X線偏光で初めて観測的に確認

2022/11/29
X線偏光観測衛星IXPEによって、強力な磁場を持つ中性子星だとされている天体「マグネター」が実際に超強磁場を持つことが、初めて観測的に確認された。

クエーサーから絞り出されるジェットの根元

2022/11/28
24億光年彼方のクエーサー3C 273から噴き出すジェットの最深部の構造が、国際ミリ波VLBI観測網とアルマ望遠鏡を組み合わせた電波観測網によってとらえられた。

銀河中心核のブラックホールを取り巻く塵のリングを検出

2022/11/25
銀河中心の超大質量ブラックホールを取り巻く塵から放射される赤外線が、世界最高の解像度で観測され、リング状の構造がとらえられた。

貴金属に富んだ星が明かす、天の川銀河の形成史

2022/11/21
鉄より重い元素を豊富に含む星の大半は100億年以上前、小さな銀河の中で誕生し、後から天の川銀河に取り込まれたことが、シミュレーションによってわかった。

すばる望遠鏡の次世代分光装置、星の光をとらえる試験に成功

2022/11/15
すばる望遠鏡の次世代主力装置として開発が進む超広視野多天体分光器「PFS」が、約2400本の光ファイバーを動かして多数の星を同時に分光観測し、スペクトルを取得することに初めて成功した。

重力レンズで時間差観測、115億光年彼方の超新星

2022/11/14
115億光年彼方で生じた超新星の光が、重力レンズ効果によって3つの異なる経路を通り、それぞれ数日の時間差で地球に到達した。これによって超新星の時間変化がわかり、爆発前の星の情報も得られている。

「一番近いブラックホール」の記録更新

2022/11/10
位置天文衛星「ガイア」による観測で、地球から1560光年の距離にブラックホールが見つかった。現在知られているブラックホールの中で最も私たちに近いものとなる。

中性子星の合体でレアアースが作られていた

2022/11/02
中性子星の合体により、レアアースのランタンとセリウムが生成されていることが、観測とシミュレーションを比較することで確認された。

115億年前の初期宇宙で形成中の原始銀河団

2022/10/27
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測により、115億光年彼方のクエーサーのすぐ近くに少なくとも3つの銀河が存在することがわかった。形成中の原始銀河団の中心部とみられる。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

宇宙の極限環境で合成される元素の割合を加速器実験から算出

2022/10/26
中性子星合体や超新星爆発で起こるとされる元素合成の一種「r過程」で作られる重元素の割合を見積もるための加速器実験が成功した。これにより、宇宙初期の天体と太陽系の組成比を比較することができる。

JWSTによる「創造の柱」の新しい描像

2022/10/26
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した画像が有名な、M16わし星雲の中にある柱状のガス塊「創造の柱」をジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影し、その鮮明な画像が公開された。

観測史上最強規模のガンマ線バーストが発生

2022/10/24
10月9日、明るさなどの点で記録破りなガンマ線バースト「GRB 221009A」が発生した。24億光年彼方で起こった超新星爆発が起源だと推測されている。

X線偏光観測衛星「IXPE」が超新星残骸の謎に迫る

2022/10/21
X線偏光観測衛星「IXPE」が、超新星残骸「カシオペヤ座A」を観測し、爆発による衝撃波と磁場の広がり方について新たな手がかりを得た。

ISS上で日米のX線観測装置が自動連携、突発天体に対応

2022/10/20
国際宇宙ステーションに設置された日本の「MAXI」とNASAの「NICER」という2つのX線観測装置が地上を経由せずに自動連携することで、突発天体を見つけてすぐに追観測するシステムができた。

中性子星の合体で放出された、ほぼ光速のジェット

2022/10/19
2017年8月に観測された重力波現象「GW170817」の追観測データから、重力波源となった中性子星の合体で光速の99.97%に達するジェットが生じていたことがわかった。

連星のダンスで生み出された17重のダストリング

2022/10/17
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が最晩年の高温星からなる連星系を赤外線でとらえた。連星を取り巻くように17重もの塵のリングを持つ珍しい姿だ。

軌道周期が51分の激変星

2022/10/13
通常の恒星と白色矮星の近接連星である「激変星」としては最も短い、51分で互いの周りを回る連星が見つかった。今後、白色矮星は恒星のガスをはぎ取り続け、両者の距離はさらに縮まると予想される。

巨大ブラックホールのフレアが電波ジェットを作り出す

2022/10/07
活動銀河核に見られる電波ジェットが作られる仕組みを説明する新モデルが提唱された。太陽フレアと同じ現象が巨大ブラックホールでも起こり、ジェットの源になるという。

海を持つ惑星は赤色矮星の周りに意外と多く存在する可能性

2022/10/06
原始惑星系円盤から水素を取り込む過程を考慮すれば、太陽より低温の赤色矮星の周りには海を持つ惑星が従来の予想よりも多く存在することがシミュレーションによって明らかにされた。