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「金井三男のこだわり天文書評」読書週間特集

発見の背後にドラマ 天文学者に親しむ15冊

ニュートン 宇宙の法則を解き明かす

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ジャン・ピエール・モーリー 著/田中一郎 監修/遠藤ゆかり 訳

イギリス人ニュートンをダシにした、かなり珍しい切り口のフランス近代天文学(天体力学)史の本。図版も豊富で読みがいがある。表紙は子供向けに見えるが、中身は大人向け。

プリンキピアを読む ニュートンはいかにして「万有引力」を証明したのか?

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和田純夫 著

プリンキピアの読み方の教則本。かつて評者はプリンキピア原本を読み、潰れたことがあった。それ以来回り道したが、本書に誘導され、生まれて初めて「わかった!」と言った。


物理学者のいた街 哲学者たり、理学者たり

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大田浩一 著

ガッサンディ、フラウンホーファー(共に天文学者)に関する部分だけでも、我が国で第一級の本。他の物理学者たちの伝記も詳しく読んで、科学を産み育む土壌を考えてみよう。

コペルニクス 地球を動かし天空の美しい秩序へ

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ジェームズ・マクラクラン、オーウェン・ギンガリッチ 著/林 大 訳

現代の天文学史界で、最も権威を持つ学者である著者が語り尽くす最新のコペルニクス論。天動説が覆ったように、本書を読めば旧来のコペルニクス観も一変するだろう。


ゆかいな理科年表

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スレンドラ・ヴァーマ 著/安原和見 訳

理科年表ではなく、科学史年表。重さやサイズからは、通勤通学電車の中でも、ベッドサイドでも気楽に読める本。だがみなさん、面白すぎて眠れなくなることが心配な本である。

火星の生命と大地46億年

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丸山茂徳、ジェームス・ドーム、ビック・ベーカー 著

多数の図版を使用して最新の火星地質学を語った本だが、火星観測家として有名なP.ローエルの小伝は、彼の火星生命観が時代遅れだとはしても、歴史の一面として一読に値する。


月の記憶(上・下)

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アンドリュー・スミス 著/鈴木彩織 訳

天文学者ではないが、現代天文学に深く貢献したムーンウォーカー達のインタビュー記録。1969年の出来事は、20世紀前半までは絶対になしえなかった世界観の劇的転換だ。

星を追い、光を愛して 19世紀科学界の巨人、ジョン・ハーシェル伝

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ギュンター・ブットマン 著/中崎昌雄、角田玉青、日本ハーシェル協会 訳

子供(ジョン)は親(ウィリアム)を超えるもの。天王星を見つけ、銀河構造を明かした親をはるかに超えて、科学史全体の覇者となった息子の伝記である。


天と地を測った男 伊能忠敬

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岡崎ひでたか 著/高田 勲 画

本書出版社が対象とする子供向け出版だが、丹念に資料が調べて書かれているので、内容は大人向けのレベルに達している。伊能忠敬伝記の代表と申し上げてよい。

天文大先生 千葉歳胤のこと 江戸中期に生きた飯能出身の天文学者

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山口正義 著

日本暦学史と和算史の研究書。漢文が登場するなど、決して気楽に読むことができる内容ではないが、かつての日本にこんな大人物がいたことを知ることができる好書。


世界のたね 真理を追いもとめる科学の物語

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アイリック・ニュート 著/猪苗代英徳 訳

コペルニクス・ガリレオ・ケプラーから、ハッブル・リービット・ペンジアスまで、ノルウェー人による科学史の本。科学万能論でないところがとても勉強になる。

フンボルト 地球学の開祖

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ダグラス・ボッティング 著/西川 治、前田伸人 訳

第二のコロンブス、近代自然地理学の祖と言われるフンボルト。波乱万丈の中南米調査旅行にハラハラしつつ、天体観測の報告にも目を奪われる。この人の一生はすごい!の一言。


ブラックホールを見つけた男

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アーサー・I・ミラー 著/阪本芳久 訳

先人に立ちはだかられ、研究テーマと生涯を大きく変えさせられた物理学界の大天才チャンドラセカール。学者同士の熾烈な争いが残した傷痕に、あなたも何かを感じるはずだ。

コペルニクスの仕掛人 中世を終わらせた男

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デニス・ダニエルソン 著/田中靖夫 訳

昨年の読書週間にもご案内した本の再登場だが、それだけ価値が高い。ほとんど無名だが、天文学史でとても重要な役回りを演じた数学者レティクスをぜひ知っていただきたい。


The Georgian Star How William and Caroline Herschel Revolutionized Our Understanding of the Cosmos

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Michael D. Lemonick 著

洋書ではあるが、天王星・彗星・二重星・銀河構造・種々の天体カタログと、近代天文学の確立に計り知れない功績を果たしたハーシェル兄妹の最良の伝記書。


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