AstroArts Topics

大質量星

重い星は軽い種からできる

2023/06/22
大質量星の誕生が予測される領域で見つかった「星の種」の99%以上は、星形成に必要な質量が不足していた。種は星より重いという従来のモデルに反し、大質量星の種はさらにガスを集めて成長するようだ。

大きな赤ちゃん星の温かさが届く範囲は10光年程度

2023/06/01
大質量原始星周辺の温度分布が初めて明らかにされ、このような星が周囲の星間ガス雲へ及ぼす影響が普遍的に10光年程度であることなどが示された。

超新星の電波再増光が示す連星進化の道筋

2023/03/06
アルマ望遠鏡が、爆発後1年以上経過してから超新星の発する電波が再増光する様子をとらえた。爆発前の星の表面から伴星がはぎ取ってまき散らしたガスが増光の原因と考えられる。

星を大きく育てる、円盤の渦巻き

2023/03/02
巨大な原始星「G358-MM1」を取り巻く円盤に、4本の腕からなる渦巻き構造が見つかった。大質量星は物質が突発的に降り積もることで成長するというモデルを裏付ける観測結果だ。

磁場が支えていた大質量星への物質供給

2023/01/30
アルマ望遠鏡で大質量星の誕生現場を観測したところ、成長中の星にガスを供給するうえで磁場が重要な役割を果たしていることが示唆された。

星の周りで有機物に取り込まれる窒素と重水素

2023/01/10
若い大質量星の周りで、窒素が複雑な有機分子に取り込まれる過程の第一歩であるシアネートイオンが確認された。また、重水素が有機物に取り込まれる形で潜んでいることもわかった。

観測史上最強規模のガンマ線バーストが発生

2022/10/24
10月9日、明るさなどの点で記録破りなガンマ線バースト「GRB 221009A」が発生した。24億光年彼方で起こった超新星爆発が起源だと推測されている。

「最も重い星」、実は少し軽かった

2022/08/23
既知の恒星で最も重いR136a1の質量は太陽の250~320倍とされていたが、実際にはその7割程度であることがわかった。宇宙最重量級の星たちは、従来の予想ほど重くないのかもしれない。

巨大な赤ちゃん星を囲む円盤にかき乱された跡

2022/06/24
天の川銀河中心領域で、太陽の32倍もの質量を持つ星を形成中の現場が見つかった。巨大な赤ちゃん星には軽い星同様の降着円盤があり、過去に別の天体が接近通過した痕跡もあった。

星団から弾かれた星が星雲を広げる

2022/06/13
オリオン座大星雲内の星団に属する個々の星の運動がシミュレーションで正確に再現され、星団から弾き出された大質量星によって分子雲に穴が開いて、星団を中心としない電離領域が形成された可能性が示された。

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ガスが集まって大質量星になるまでの過程

2022/03/08
大質量星形成領域W49Aの電波観測により、ガスの塊同士が衝突することで恒星への収縮が始まることがわかった。また、大質量星を取り巻く円盤の回転速度や質量の分布が詳細にとらえられた。

赤色超巨星の表面温度を正確かつ手軽に測定する新手法

2021/03/04
超新星爆発前の大質量星の姿である赤色超巨星は、表面温度を正確に測定するのが難しいとされてきたが、鉄原子が吸収する赤外線スペクトルを調べるだけという手軽ながら高精度の新しい手法が開発された。

宇宙に塵を供給する、終末期の大質量連星

2020/09/23
すばる望遠鏡などの観測で、活発に質量を放出する終末期のウォルフ・ライエ星を含む大質量連星で、1年に地球1個分のペースで効率的に塵が生産されている様子が見つかった。

突然姿を消した大質量星

2020/07/06
7500万光年彼方の矮小銀河で見つかっていた高光度青色変光星が突然観測できなくなった。大質量星としては異例な形で生涯を終えた可能性がある。

重元素が存在する環境における大質量星の形成メカニズム

2020/06/04
従来の考えでは、ガス雲が集まって超大質量ブラックホールの種となる大質量星を作れるのは宇宙誕生直後に限られていたが、国立天文台のスーパーコンピュータ「アテルイII」を用いたシミュレーションにより、時間が経過して重元素がばらまかれた後でも大質量星が形成されうることが示された。

天の川銀河外縁部の分子雲衝突候補天体の距離を精密測定

2020/03/18
天の川銀河の外縁部に位置する星形成領域「IRAS 01123+6430」までの正確な距離が測定され、従来の見積もりより約7000光年遠いことが明らかにされた。

重い原始星が吐き出す「熱の波」

2020/01/30
質量の大きい原始星の観測で、星への爆発的な物質降着によって発生した「熱の波」が発見された。間欠的な降着によって原始星が大量の物質を獲得するという理論を支持する成果だ。

大質量星の形成現場、大マゼラン雲の「2羽の孔雀」

2019/11/19
大マゼラン雲の中に存在する、2羽の孔雀のように見える分子雲の様子がアルマ望遠鏡によって詳細に描き出された。この観測とコンピューターシミュレーションから、広がった分子雲の要の部分で複数の大質量星の誕生が引き起こされたことが示された。

孤立した超大質量星が起こした不可思議な超新星爆発

2019/08/20
太陽の200倍もある超大質量星の超新星爆発が観測された。見つかった場所は母銀河から遠く離れていて、従来の理論では説明できないことだらけの不思議な天体だ。

ガンマ線バーストのスペクトルと明るさの相関関係の起源

2019/04/09
ガンマ線バーストが起こる際に「光球面放射モデル」と呼ばれるメカニズムでガンマ線が放射されることを強く示唆する結果がシミュレーション研究で得られた。ガンマ線バーストの放射機構の解明に貢献する成果だ。