AstroArts Topics

恒星・銀河

「宇宙の夜明け」時代に見つかった双子の巨大ブラックホール

2024/06/24
すばる望遠鏡の画像から、129億年前の超遠方宇宙で合体しつつある巨大ブラックホールが見つかった。これほど古い宇宙で合体中の巨大ブラックホールが確認されたのは初だ。

想定外の軌道を持つ「ミニ海王星」を発見

2024/06/18
赤色矮星の周りを公転する系外惑星が新たに発見された。その大きさや質量から、海王星に似た「ミニネプチューン」とみられ、想定外の楕円軌道を持つものも含まれている。

ダークマターの塊が天の川銀河を貫通した痕が見つかった

2024/06/10
天の川銀河できわめて高速の分子雲が見つかった。この分子雲には巨大なシェル構造や空洞などが付随していて、銀河円盤をダークマターの塊が通過した痕跡とみられる。

最先端シミュレーションが示した中間質量ブラックホールの形成過程

2024/06/07
100万個を超える星の運動を再現した世界初の球状星団形成シミュレーションにより、星団中で超大質量星が形成され、その星が中間質量ブラックホールへ進化し得ることが示された。

天の川銀河内初、高速ジェットと分子雲の直接相互作用が明らかに

2024/06/03
マイクロクエーサーに付随する分子雲で近紫外線放射が検出され、天の川銀河内で初めて高速ジェットと分子雲の直接相互作用が確認された。この成果は、宇宙線粒子の加速やクエーサーの理解に役立つと期待される。

ローマン宇宙望遠鏡の系外惑星観測用コロナグラフが準備完了

2024/05/30
NASAのナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡に搭載される、暗い惑星の直接検出に用いられるコロナグラフ装置の準備が完了した。この装置の光学素子はJAXAが提供している。

太陽フレアの100万倍、超巨大フレアの初期観測に成功

2024/05/29
国際宇宙ステーションの全天X線監視装置「MAXI」とX線望遠鏡「NICER」を組み合わせた観測で、恒星フレアが初期段階から観測された。その規模は、過去最大の太陽フレアの100万倍に達するものだった。

宇宙生命探査の鍵となる「太陽系外の金星」を発見

2024/05/27
すばる望遠鏡などの観測により、40光年彼方に地球サイズの系外惑星が見つかった。中心星から受けるエネルギーが金星と同等とみられ、金星のような惑星の大気の特徴を調べるのに最も適した惑星と考えられる。

超低温の赤色矮星で2例目、地球サイズの系外惑星を発見

2024/05/21
直径が木星ほどしかない超低温の赤色矮星で地球サイズの惑星が発見された。このタイプの星で惑星が見つかったのは「TRAPPIST-1」に続く2例目となる。

生命に必須のリンは重い新星で大量に作られた

2024/05/14
重い白色矮星が起こす新星爆発で、生命に必須の元素であるリンが大量に合成されることが理論研究により示された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

標高5640mの高地に東京大学アタカマ天文台が完成

2024/05/08
東京大学アタカマ天文台(TAO)がチリ・アタカマ砂漠の標高5640mの高地に完成した。来年から銀河や惑星の起源などに迫る科学観測が始まる。

原始星には「近所」のガス雲からも星の材料が流れ込む

2024/04/23
ペルセウス座分子雲の電波観測から、原始星に外からガスが流れ込む「ストリーマー」の源がとらえられた。原始星には様々な組成のガスがたえず外部から流入するようだ。

最も重い恒星質量ブラックホールを発見

2024/04/22
位置天文衛星「ガイア」の観測データから、天の川銀河で史上最も重い恒星質量ブラックホールが見つかった。質量は太陽の約33倍だ。

植物の排熱が地球や系外惑星に及ぼす影響

2024/04/18
光合成を行う植物から排出される熱が環境に与える効果が見積もられた。日射の大半を反射するタイプの植物が系外惑星上で拡大すると、いくらか惑星を寒冷化させる可能性もあるようだ。

赤ちゃん星が起こしたダイナミックな磁束放出

2024/04/17
原始星が磁束を一気に放出して作ったとみられる構造がアルマ望遠鏡の観測で発見された。人間の“くしゃみ”にもたとえられるこの現象は、長年の謎であった星の誕生の理解を大きく進めるものになると期待される。

うみへび座銀河団で発見された謎の電波放射

2024/04/10
1.5億光年彼方のうみへび座銀河団に、これまで報告されていない広がった電波放射が発見された。放射の機構は未解明だが、銀河団の性質や進化の理解につながる重要な手がかりとなる可能性がある。

スターバースト銀河に100種以上の星間分子を検出

2024/04/04
スターバースト銀河NGC 253中心部の電波観測から、100種以上の星間分子が検出され、同領域に様々な進化段階にある星の領域が混在していることがわかった。

天の川銀河中心のブラックホールの縁に渦巻く磁場構造を発見

2024/04/03
天の川銀河中心の超大質量ブラックホール「いて座A*」の縁に渦巻く強い磁場構造が見つかった。M87銀河の中心ブラックホールにも同様の構造が存在しており、全てのブラックホールに強い磁場が共通して見られる可能性を示唆する成果だ。

太陽の極は赤道に比べて7℃暖かい、「傾圧不安定波」の観測から判明

2024/04/02
近年太陽で見つかった傾圧不安定波が、太陽の赤道と極の間の温度差を7℃以下に制御していることが最新の数値シミュレーションによって明らかにされた。これにより、傾圧不安定波が太陽の自転分布に決定的な役割を果たしていることも示唆されている。

市民天文学とAIで渦巻銀河とリング銀河を大量発見

2024/03/21
国立天文台の市民天文学プロジェクト「GALAXY CRUISE」の成果を活用したAIによって、すばる望遠鏡の撮影画像から新たに40万個を超える渦巻銀河とリング銀河が検出された。