本誌各号の編集後記を掲載。
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■2001年2月11月17日夜、南房総の白浜まで「しし座流星群」を見に行った…が、結果は空振り。 まあ、大して期待はしていなかったから、それは、それでいいのだが、小学校を休んでまで同行した息子は大いにむくれてしまった。 「もっとたくさん見えると思ったのに…次はいつ?もっとたくさんの流れ星が見たいよお」願いをかけるべきことがたくさんあるのか、学校を休めることが嬉しいのか、はたまた純粋な興味なのかは定かではないが、やたらと燃えているのだ。 「次は12月14日の「ふたご座流星群」だね。これは確実に見えるはずだから…でも、今度も月が明るいし、それに2日間も学校休めないしねえ」 カミさんには「寒いのに…風邪でもひかれちゃったら困るから連れてっちゃダメよ」って念を押されてるし…第一この号の入稿と重なっているので、ふたご群見に行くなんて言ったら皆に殴られちゃうかも知れないし…(笑)。 というわけで、考えたのが東京で、しかも暖かい部屋の中にいながら流星観測ができないものか? という安易な考えだ。できれば、こたつでみかんを食べながらなんて。 そんな時に目に入ったのが本誌1月号広告にあった「テレスコープセンターアイベル」の「超高感度モノクロCCDカメラWAT-100N」特価4万9800円。しかも、そこには「流星観測におすすめ」の文字まで…。 早速お店に電話して、スペックや流星の写り方を訊ねたところ、ありがたい事にデモ機を1台出してくれるとのこと(いつもすみません)。 翌日の夜(ってもう極大の前夜だ)、届いたカメラに4ミリF2のレンズを装着し、夜空に向けてみたところ、これが本当に高感度。西の空に回った木星、土星は言うに及ばず、オリオン座やすばる、ヒヤデス星団がテレビ画面上で確認できる。 「これならいける」と思いながら、ビデオデッキで録画を始めた直後、流星が画面に…「おお、こりゃ凄い!」 その後、レンズを交換しながら映像をチェック。焦点距離の長いレンズほど暗い星が写り、135ミリレンズならオリオン大星雲の中心部の広がりがハッキリわかる。その間にも流星が面白いように写る。約40分で5個をゲットしたが、ビデオで見ると、写真とは違って臨場感たっぷり。しかも、コントラストが高いせいか、肉眼では見えないものまで写るようだ。 こうして迎えた極大の夜、東京の空には意地悪な雲が広がっていた。 月には大きな笠がかかり、肉眼では木星がやっと見える程度、南西方向からは次々と厚い雲まで押し寄せてくる。はじめは画面を流れてゆく雲の動きや、雲間を飛ぶ流星を楽しんでいた息子もいつしか夢の中へ…。次は年明けの「りゅう座流星群」か?
編集長 大熊正美
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