本誌各号の編集後記を掲載。
|
|
▼2005年 ▼2004年 ▼2003年 ▼2002年 ▼2001年 ▼2000年 |
■2001年10月57年ぶりの夜間の木星食は見られただろうか? 関東地方は、雲にさえぎられて見えなかったところが多かったようだが、その他の各地はまずまずの天候に恵まれ、たくさんの人がその美しい現象を楽しんだようだ。食の直後から全国各地で撮影された画像が編集部宛電子メールで寄せられた。送っていただいた画像の一部は、ホームページで公開させていただいたので、ぜひごらんいただきたい。 さて私はといえば、食のようすをインターネットでライブ中継すべく東奔西走した結果、関越自動車道上り「越後川口SA」の片隅で、潜入の時を迎えた。今回は中継2チーム体制とし、新潟と富山を目指して東京を出発した…。 東京-埼玉-群馬と、空は曇ったままで、晴れ間はまったくない。「本当に大丈夫か?」と思い始めたころ雲が切れ始め「越後川口SA」に到着した時には雲一つない星空が頭上に広がっていた。中継用のパワーブックG4を取り出して通信状態を確認。ライブ中継には、64Kデータ通信のできるH”のカードを使っているが、そのサービス圏内でないと映像が撮れても送出できないのだ。WEBで雲の流れを確認しつつ、通信速度を計測したが問題なし。とりあえず中継の候補地点とすることにした。中継まで時間があるので、より良いポイントを探そうと北陸自動車道を西に向かいPA、SAごとに停車して、H”の受信状態を確認。ところがどこも満足につながらない。 「名立谷浜SA」で方向転換し新潟を目指すことにしたのは中継開始まで2時間を切った午前1時。新潟平野ならH”が確実に使えるし、見通しだって悪くない…。ところが時間との競争に気をとられて…長岡JCTから新潟に向かうつもりが東京方向へ…結局「越後川口SA」から中継することに…。潜入直前にやってきた濃霧の中「今、木星が完全に月に隠されました」の声はネットに乗って全世界に届いたと思うけど…。
編集長 大熊正美
|