編集後記


本誌各号の編集後記を掲載。

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■2002年10月

■8月12日 毎年、夏のペルセウス座流星群にあわせて長野県へ旅行に出かけるようになって今年で10年になるが、3年目にお世話になった中川村の望岳荘という宿が気に入って以来、8年間毎年(1999年はヨーロッパー西アジア日食に出かけていたので私は行けなかったのだが)ペルセウス座流星群の極大日にあわせて2泊3日でお邪魔させていただいている。温泉と食事ももちろんだが、天の川が楽に見える暗い空と見晴しの良い駐車場が天体観測に適していて(最近は水銀灯がやや邪魔になるが……)一晩中スターウオッチングを楽しめるところが気に入っているのだ。今年も12日から14日まで訪れたのだが、新たに天体観測ドームが新設された。何年か前に「ここにドームがあったらいいですねえ」と宿泊管理部の湯澤賢一さんと星空を見ながら話したことがあったが、それが実現した格好だ。望岳荘に隣接する場所に建設された研修室付きの立派なドームは「銀河ドーム」と名付けられ、西村製作所製の口径30センチが設置されている。施設の管轄は中川村教育委員会で、現在は日曜、月曜を除く毎日、晴れてさえいれば一般公開されている。というわけで、じつは12日は月曜日で本来はお休みの日。あら残念と思っていたところ、湯澤さんから「今夜は特別に公開したいので、星空解説してくれませんか?」との申し出があり、即席解説員としてベガやデネブといった一等星や、アルビレオ、そしてM13など夏の見ものを宿泊客の皆さんに見せて説明する機会に恵まれた。

食事の後、約2時間ほど、「うわーきれい!」と目を輝かせてアイピースをのぞき込む小学生や、「天体のすばらしさに感動しました」という年配の方など、20〜30人ほどの方々ととても楽しい時を過ごさせていただいた。

中川村教育長の湯澤幸雄さんによれば、「現在は運営方法や解説員の養成も含めて試行錯誤しているところ」ということで、スタートしたばかりの天文台だが、私にとってまた一つ来る楽しみが増えたことは素直に喜びたい。今後はスターウオッチングイベントなどファンの楽しめる企画もぜひ検討してほしいところだ。来年また、星空解説したいなあと思う今日このごろ。

編集・発行人 大熊正美

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