本誌各号の編集後記を掲載。
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■2003年5月ステライメージの最初のバージョンが発売されたのは今から6年前、1997年の2月のことだ。そして今月4代目が発売開始となる。 ソフトウエアというものは、バージョンアップを重ねるたびにユーザーの要望を取り入れて機能が増え、肥大化する運命にある。ただし、いたずらに機能を増やしても使い勝手が悪くなるだけで、そこをいかにうまくさばくかがシステムエンジニアやプログラマーの腕の見せどころだ。その点、ステライメージの開発に関しては心配は不要である。なぜなら、チームのプログラマー自身が冷却CCDカメラや銀塩写真のユーザーなので、自分のためにも痒いところに手が届く設計をする、というわけなのだ。 例えば、日食マニアの上山的には日食用画像処理の「ローテーショナル・グラデーション」の搭載が大きなポイントとなっている。いままで画像の回転など面倒な作業をこなして、やっと効果が見えるといった具合で、試行錯誤にひじょうに時間がかかるものだった。それが、ステライメージ4では、簡単にプレビューができるようになっている。いままでの苦労を知っている人には、ちょっと拍子抜けになるかもしれない。また測定機能は、本誌の「上尾ニュース」でおなじみの門田が、自分自身の観測の効率化にもつながるため、気合が入った出来となっているので、測光をする方にはぜひお薦めだ。もちろん、今回も岡野邦彦氏考案の新機能「スターエンハンス」と「ネビュラスムース」が搭載されている。岡野氏とやりとりをしながら機能を煮詰めていく作業は毎回スリリングで、ステライメージ開発の楽しみのひとつといえる。 このようにステライメージ4は自信を持ってリリースできる仕上がりとなっている。とはいっても判断を下すのは最終ユーザーの皆さんなので、使った上での感想はどしどしよこしてください。新製品の開発を完了してから、ユーザーの声が届くようになるまでは、どんな評価になるのか、いつもドキドキしています。 haru-k
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